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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

老眼への誤解

実は今日もあったばかりなのですが、

「老眼を掛けると老眼が進むのは本当か?」
という質問を受けることが良くあります。
あるいは、
「老眼が進むから老眼鏡は嫌だ」
という声も聞くことがあります。


それは全くの誤解です。

老眼鏡を掛けるから老眼が進むのではなく、
老眼は加齢とともに進行し、
そこに老眼鏡の使用・不使用は関与しません。

老眼は、ピント合わせの能力(調節力)の低下によって起こります。
調節力の低下は、水晶体の硬化によって起こります。
水晶体は、水晶体嚢という袋の中に細胞があり、その袋から出ることはありません。
細胞分裂して古くなった細胞が、袋の端っこに追いやられて行って次第に硬化していきます。
この加齢によって起こる過程に、老眼鏡は無関係です。
つまり、老眼は、老眼鏡を掛けても進行するし、掛けなくても同じように進行するという事です。


よしんば、100歩譲って、もし老眼鏡の使用により、老眼の進行が多少早まったと仮定しても、
それはたいしたことではありません。
調節力は、いつかは無くなります。
個人差は多少ありますが、だいたい60歳前後で実用上ほぼゼロになります。
つまり、調節力が無くなるのがゴールだとしたら、
老眼鏡を掛けようと掛けまいとゴールは同じになります。
老眼鏡を掛けずに目の疲れを我慢してゴールに辿り着くのと、
老眼鏡を上手に使って楽にゴールに辿り着くのと、
どちらが得だと思いますか?
私だったら、眼精疲労などに悩まされず、楽にゴールに辿り付きたいです。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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調節と輻輳の関係

目が疲れやすいということで、かなりの低矯正の近視用メガネを掛けているかたで、
それでも疲れやすさを訴える場合があります。(眼位は正常)

近視のかたが、低矯正のメガネを掛けるという事は、
眼前の有限距離にピントが合うということになります。
例えば、完全矯正値(過不足ない度数)から
0.50D雲霧(弱く)すると2m、
1.00Dの雲霧で1m
1.50Dの雲霧で0.6666666666・・・・・m
2.00Dの雲霧で0.5m
2.50Dの雲霧で0.4m
という風に、雲霧量を増やすと、遠点(焦点の合う最も遠い距離)が近くなってきます。


50cmの距離で近業をするので、単純に2.00D雲霧すると、
調節力(ピントを合わせる力)はゼロで済みます。
調節をしないで済むので、調節性眼精疲労は起きないはずです。
でも、なんか疲れる・・・・
という場合はあります。

私たちの眼は、通常、近方視するときには、
調節(ピント合わせ)、輻輳(寄り目)、縮瞳(瞳が小さくなる)という近見反応が連動して起きます。
調節すると、調節性輻輳が喚起されて、左右の視線が対象に向きます。
ところが、調節をしないで済むと、調節性輻輳が喚起されないので、
近方の目標物を見ようとすると、融像性輻輳をより多く使う事になります。
このため、調節と輻輳の不均衡から生じる輻輳性眼精疲労が起こる、
というメカニズムではないかと思います。

余談ですが、調節量に対し、調節することによって起こる調節性輻輳の量を
プリズムディオプトリーで表した値を「AC/A比」と言います。
日本語では「調節性輻輳/調節比」と言えば良いでしょうか。
ちなみに、正視で、両眼単一視を持つ(両眼視機能が正常)かたのAC/A比は、
少し幅がありますが、2~6△/Dとされています。


つまり、疲れるからと、単純に弱くするだけでは解決しない場合もあるということです。
また、眼前に焦点を合わせると、当然のことながら遠方はボヤけてしまいます。
知らず知らずのうちに、眉間にしわを寄せて、目を細めて見ようとすることもあろうかと思います。
こういった行為も疲れの原因に繋がります。

斜位による輻輳性眼精疲労はもちろんですが、
眼精疲労の大きな原因の一つにドライアイも挙げられます。
一つの原因だけではなく複数の原因が重なっている場合もありますので、
簡単に問題を解決するのは難しいことも多いです。

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白内障の検査

昨日は臨時休業いたしました。

自分の、歯と眼の定期検診に加え、
(異常はありませんでした)
母親が眼科に行きたい、というので連れて行きました。

昨夏、母親のメガネを作ったときに、
矯正視力の低下、急激な近視化、中間透光体に濁りが見えたので、白内障なのはわかっていたのですが、
さすがに最近は視界が霞んで日常生活が不便になってきたようで、
嫌がっていた手術も已む無し、と思うようになったようです。


ただ、元々、視力の出にくい眼ではあったので、
手術する意味があるかどうかに疑問があるので、詳しく眼底や視野の検査を受けました。

要するに、白内障以外の理由で視力が低下しているのであれば、
白内障の手術を受けても視力の回復は見込めないので手術が無駄になる、
ということです。

結果、OCT(光干渉断層計)は、黄斑部疾患などの異常は無く、
視神経にも大きな損傷は無いとうことで、
手術適応という診断が下りました。
近いうちに白内障手術を受けることになります。


白内障の手術を受けると、眼の屈折度数は変わります。
すなわち、それまで使っていたメガネは合わなくなる可能性が高いです。
偶然、同じになることも無くは無いですが。

移植する眼内レンズの度数を調整して、
手術後は、裸眼で遠くが見える(近くは見辛い) or 裸眼で身の回りが見える(遠くはぼやける)
など、正視の状態から、弱から中等度の近視まで、
生活スタイルに合わせて調整できますので、よく相談して度数を決めてください。
時々、片目で遠く、反対の目で近く、というモノビジョンを勧めてくる医療施設もありますが、
手術前からそういう眼の使い方をしていたかたはともかく、
数十年の間、正しく両眼視をしてきたかたには合わないことが多いです。
ご注意ください。


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被写界深度と焦点深度

最近、メガネ屋のブログというよりは、
ただの自転車趣味のオッサンのブログになってしまっていますので、
ちょっと真面目なお話しを。

さて、以下の2枚の画像ですが、同じプラモデル(ダイキャストモデル)が写っていますが
見え方がなんだか違います。
それはなぜでしょう?

181119_1.jpg

181119_3.jpg



これは、カメラを少し触られたことのあるかたならすぐにわかるでしょうけれど、
実は「絞り(F値)」が違います。

上の画像は、絞りを開いて(F値は小さく)手前の被写体にピントを合わせることで背景がボヤけ、
下の画像は、絞りを閉じて(F値は大きく)手眼の被写体だけではなく、奥にもピントを合わせています。

これを「被写界深度」といいます。
正確には「ピントが合っているとみなせる範囲」のことですね。



私たちの眼でも、同じような現象が起きます。

181119_4.jpg

これはピンホールと呼ばれるもので、遮蔽板に小さな穴が空いています。
近視や遠視のあるかたが、この穴を通してみると、裸眼で見るよりもクッキリと見えます。
少し目を細めるとちょっとだけ良く見えるようになることを経験的に知っているかたも多いはずです。
これを「ピンホール効果」と呼びますが、「焦点深度が深い」とも言います。

小さな穴をいくつか開けたアイマスクやカッペを付けて視力回復という宣伝文句のものがありますが、
これはこの原理を利用しただけのもので、これをつければ視力が良くなる(近視が治る)というわけでは
全くありませんのでご注意ください。


【追記】
画像の紹介に、戦闘機のプラモデルを使っているのは、
機体の細かい模様が、被写体深度の比較に向いていると判断したためで、
他意はございませんので、ご了承ください。

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色の後退と進出

メガネが曲がって修理に来られたお客様が
「パソコンを見てたら、赤い文字が緑の文字より近く見えたのは、メガネの歪みのせいなのか?」
というご質問を受けました。

いいえ、違います。
メガネの歪みが原因ではありません


赤やオレンジは「進出色」で青や緑は「後退色」
といわれたりしますが、これは正しいようで決して正しいわけではないです。
なぜ、赤やオレンジが進出して、青や緑が後退するかの説明が足りないからです。

赤やオレンジなどの長波長の光は屈折が少なく、
青や緑の短波長の光は屈折が強いために、
網膜で結像する位置が違ってくるのがその理由です。

夜間、自動車の運転をしていると、赤信号は近く、青信号は遠くに感じることありませんか?

181112_1.jpg

試しに作図してみました。
赤が浮き上がっているように見えませんか?


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