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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

寄り目のはなし

両方の目を内側に寄せることを「輻輳」と言います。
一般的には「寄り目」と呼ばれる動作です。

寄り目が出来るかどうかは結構大事なことでして、
出来ないよりは出来たほうが圧倒的に良いです。
圧倒的というか完全無欠的に良いです。

どれくらい寄り目が出来るかは、フォロプターという機械を使って測れますが、
そんな大げさなことをしなくても、輻輳近点を測ればある程度予測は付きます。
170623_1.jpg
170623_2.jpg

(お見苦しい画で申し訳ないです)

自分の指を目と目の間に近付けてきて、どこまで我慢して両眼で追えるか調べます。
私の場合はゼロセンチですが、普通は5~8センチ程度が標準的な輻輳近点です。

この輻輳力の検査は、融像幅の測定で米国式21項目検査にも含まれます。
モーガンの期待値(まあこのくらいなら標準という値)は、
遠方で19±4プリズムディオプトリー、近方で21±2プリズムディオプトリーです。
ただ私の経験では、日本人の場合近方はもうちょっと強くて25~6くらいが標準的かと感じています。

ちなみに私は遠方・近方ともに40△です。というよりも当店のフォロプターでは40△までしか測れません。
私の輻輳力が強いのは、トレーニングしたからです。
正確には、輻輳不全のかたに寄り目のトレーニングの仕方を教えているうちに、いつの間にか勝手に強くなったものです。


例えば、3△の外斜位があるかたの輻輳力がモーガンの期待値の最下限である15△だったら、
全輻輳力の3/15を遠見時に両眼視するために使わないといけません。
残りは12△で、これを輻輳余力といいます。
逆にモーガンの期待値の最上限の23△だったら、3/23で済み、輻輳余力は20△です。
要するに分母が大きくなるぶん、輻輳余力に余裕が出来、負担は少なくなるわけです。

輻輳余力が少ないと、近見時にさらに輻輳して視線を揃えるのが難しくなります。
結果、遠近感が低下して、行の読み飛ばしや重複して読んでしまったりということが起こりますし、
輻輳性の眼精疲労も起こしやすくなります。


寄り目のトレーニングは簡単です。
指でも鉛筆でも構わないので、手を伸ばした位置からゆっくりと目に近付けてきて
両眼の視線が外れないように我慢するだけです。
近付けては遠ざけてを繰り返します。
1回当たり30秒程度の短時間で良いので、日に何度か、毎日継続してやれば、
数週間で効果は現れると思います。


強度近視、中高年のかたは、特にゆっくりやってください。
早く動かすと、硝子体が撹拌され、後部硝子体剥離リスク可能性が増します。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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