結構色の濃い度付きのサングラスを拝見いたしました。
何でも、
濃い色のサングラスを掛けると瞳孔が開き紫外線から無防備になるので紫外線カットは必須、
なる話を聞き、このサングラスに紫外線カットが付いているかわからないので
今は使っていないとのことです。
一目見て、屈折率の高い素材にHOYAのハイビジョンコートが付いているのがわかったので、
「紫外線カットは付いてますよ」
とお答えしました。
ただ、百聞は一見にしかず、といいますので、紫外線カットがついているか実演しました。

当店の骨董品とも言える機器がふたつ。
上段はUVチェッカーで、下段は調光テスターです。
今は、ガラスを除くほぼすべてにUVカットは付いていますので、
UVチェッカーはほとんど使う事がありません。
もう10年は使っていないので壊れていないか心配しましたがまだ働いてくれました。
尚、ガラスレンズは紫外線を全くカットしないわけではなく、380ナノメーターまでの紫外線はカットします。
プラスチックでUV400とされているものは、400ナノメーターまでの紫外線をほぼカットします。
最近、UV420なる、紫色に相当する可視光線をカットするコーティングとかサングラスもありますが、
紫外線(Ultra Violet)は400ナノメーター以下の不可視光線ですので、
420ナノメーターは可視光線(Visible Light)であり、UV420とするのは正しくはありません。
とまあ、話は逸れましたが、
UVチェッカーの発光部と受光部の間に、UVカットが施されたレンズを乗せると
LEDランプが消えるという仕組みになっています。
この機械ではカットする波長の閾値が少しですが変えられまして、
HOYAのUV TECNOMINT(ゆーぶいてくのみんと)が施されたレンズを乗せたら
すべてのランプが消えるように設定してあるらしいです。
ちなみに、すでに業界再編で会社名が変わった某メーカーのUVカットのレンズを乗せたら、
LEDが1/3ほど残っていました。

ガラスレンズ

UV400が施されたプラスチックレンズ
調光テスターを使っても実演できますね。
なにぶん古い機械ですのでシミ等の汚れはご容赦を・・・

左・調光レンズの上にUV400を乗せたもの。
右・調光レンズの上にガラスレンズを乗せたもの。
それで話は戻りますが、
濃い色のサングラスを掛けると瞳孔が開き紫外線から無防備になるので紫外線カットは必須、
というのは、正しいとも言えるし正しくない部分もあります。
実際は、濃い色のサングラスが必要なほどの光量下では、サングラスを掛けていても瞳孔はさほど開きません。
ただし、紫外線が眼にとってよろしくないということは、今では確実視されておりますので、
光量や、色の有無に関係なく、紫外線をケアしておくほうが良いと思います。
より悪影響の強い短い波長の紫外線は、ガラスでもカットできます。
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