主訴は
「もっと左目が見えて欲しい」
です。
現在のメガネは、眼科処方で作られたもので
R=Sph-2.25D Cyl-1.25D Ax180
L=Sph-4.25D Cyl-0.75D Ax180です。
良く見るパターンの「根拠のない2Dの差」というものです。
両眼開放屈折検査による完全矯正値
R=Sph-3.50D Cyl-1.75D Ax175
L=Sph-7.50D Cyl-1.25D Ax180
を得ました。眼位はやや外斜位はありますが、問題ない程度でした。
水平方向で4.0D垂直方向で3.5Dの差がありますが、不等像視(左右眼の網膜像の大きさの違い)はほぼありません。
当店としては、こういうときの対処法は、
お客様の要望になるべく応えたい、というのが最優先なのですが、
ややもすると頭痛や眼精疲労など、クレームに繋がりかねません。
「これだけ左右差があると、左目の視力は出せませんよ」
と、これまで眼科でもメガネ店でも散々言われ続けたことと同じ説明をして、
右目だけちょこっと矯正してお茶を濁す、ような対応をすればクレームは無いかもしれません。
しかし、いろいろと調べた上で、当店を信頼して、わざわざ富山県から電車に乗って訪ねて来られたかたに、
そんな無碍な対応をするのも心苦しいので、
たっぷり時間を掛けて、装用テストをして、
ある程度、左眼にも矯正視力の出る度数を決定しました。
一度には無理でも、段階を踏んで左右差を付けていけば、結構な差も克服できることもあります。
もちろん、わずかな差でもダメな場合もあるのですが・・・
商売人としては、クレームに繋がるようなリスクは冒したくないですし、
眼鏡技術者としては、お客様の要望になるべく応えたい、と思っています。
こう相反する部分もあるわけで、
いつも上手くいくわけではないですし、多大なリスクもあるわけですが、
可能な限り対応していきたいと思います。
金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)
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