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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

大動脈解離という病気

先々週の金曜日のことです。

仕事を終えて、いつものようにフィットネスクラブに車で向かいました。
ふと、自転車を実家に置いたままにしてあることを思い出し、
一旦、実家に寄ることにしました。


実家に着くと、母親が苦しそうな顔で、

母「3時ころ、突然胸と背中がドーンと痛くなった」

と言いました。

私「それアカンやつや。救急車呼ぶわ。」

いつぞや、テレビか何かの出版物で見聞したばかりの、典型的な大動脈解離の症状です。

ところが、救急車を霊柩車と勘違いでもしているのか、
救急車で運ばれるところを近所の人に見られるのが嫌なのか、
(たぶん、後者)

母「救急車はいや」

の一点張りです。

私「そんなこといっとったらあんた死ぬぞ。」

母「明日の朝、○○クリニック行くから」(母親の掛かり付け開業医です)

私「明日の朝には、あんた冷たくなっとるわ。」

埒が明かないので、近所の緊急対応の総合病院に電話しました。

大動脈解離のような、急な胸と背中の痛みを訴えているが、今から連れて行っても良いか?
と聞きましたが、
そういう状況だったら、緊急手術が必要になったりする可能性もあるから、
救急車を呼んで受け入れてくれる病院を探して貰ったほうがいい、
と助言を受けました。
まあ、至極まっとうな助言であります。

それを母親に伝えると、
自ら携帯電話を持ち出して、その自分の掛かり付けの内科開業医に電話して事情を説明しはじめました。

するとその先生はすぐさま

「こっちから連絡入れとくから、すぐ循環器病院行って」

案の定、掛かり付け医も、心筋梗塞、大動脈解離の類を疑ったのでしょう。


自分の車に乗せて、循環器病院の緊急外来に行くと、もう話は伝わっていて、
すぐに心電図やCTの検査が始まりました。
結果はやはりビンゴでした。
下行大動脈の解離です。

緊急手術の適応ではないので、
鎮静剤と、降圧剤でひたすら安静にする内科的治療を続け、
先週土曜日にHCUから一般病室に移りました。


発症から3時間ばかり経過して、棺桶に腰のあたりまで完全に突っ込んだ状態でしたが、
悪運が強いと言いましょうか、
解離を起こしたのが下行大動脈に限定していたこと、
解離した断片(フラップ)が、脳、各臓器、下肢への分岐点をふさがなかったこと、
掛かり付け医の迅速な判断で専門性の高い病院に紹介を受けたこと、
そして、 虫の知らせか、私がたまたま家に立ち寄った偶然が重なり、
なんとか一命は取り留めたようです。

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