もっとも避けないといけないことは調節(accommodation)の介入です。
調節は、近方視だけではなく、寄り目や光の刺激、精神的な緊張と、
いろんな理由で喚起されます。
米国式21項目検査に代表されるように、検査の項目は多岐にわたります。
すべての検査をみっちりやると、結構な時間が掛かりますし、
被検者に肉体的・精神的な疲労をもたらしてしまいます。
ですので、メガネ調整のための屈折検査は、
なるべく短時間で効率的に済ませたいと考えます。
「効率的」と「手を抜く」とは違います。
必要と思われることはすべてやるのは当然ですが、
やる必要のない検査は省くか、簡潔に終わらせるように努めます。
例えば、上下の斜位の無いかたに垂直方向の融像幅を調べたり、
輻輳近点の正常なかたに近見融像幅を調べることは、
両眼視機能のデータ収集と評価には有効でしょうが、眼鏡調整にはほとんど意味が無いです。
意味が無いどころか、融像幅の検査などは過大な緊張を強いる検査ですので、
調節の介入という観点からはマイナスです。
「当店では検査に3時間かけて、徹底的にやります!」
こんなパフォーマンスを売りにしているメガネ屋さんもいらっしゃるようです。
マトモな検査もしないでメガネ調製をするのは論外ですが、
長時間みっちり検査したから大丈夫・・・ということも無いと思います。
もちろん、当店でも、ひとりのお客様の滞在時間が3時間を超える場合もあります。
ただし、その時間の多くは、お客様の主訴を伺うこと、
検査結果を踏まえご相談内容への説明や提案、装用テスト、深視力計による練習など、
屈折検査以外のことに掛ける時間の方が圧倒的に長いです。
検査時間は被検者の負担を少なくするためになるべく短く、
ただし、手は抜かずに正確に、を心掛けております。
金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)
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