FC2ブログ

こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

累進レンズの加入度を上げる

境目のない遠近両用レンズ、専門的には累進(多焦点)レンズと呼びますが、
その名の通り、累進的に度数が変化していきます。

その度数変化は、近用加入度数と呼ぶ、言わば老眼の度数と、
累進帯の長さ、またはメーカーの設計思想など、様々な要素で変わります。

160510_1.jpg

上図で、赤枠で囲んだ「フィッティングポイント」から、
青枠で囲んだ「加入度数測定位置」の上端部分までを「累進帯」と呼びます。
この累進帯で度数が変化していきます。
レンズの下方に行くに連れ、度数が近見寄りに変化していきます。
これは、レンズの下方に行くに連れ、焦点の合う距離が近づいてくることを意味します。


累進レンズを装用して年月が経過すると、
残存調節力の低下とともに焦点の合う距離(近点)が離れていきます。
すると近見時に不満が出るため、当然、近用加入度数を上げることになります。
再び、目的距離でものが見えるようになって、めでたしめでたしと行きたいところですが、
ここでちょっとした問題と言うか、不具合が起こることがあります。
視線の動きが穏やかで、50~70cm程度の中間距離を多用するかた、
デスクワークの多いかたで起こることがあります。



それは、中間距離の見え方や、見える角度が変わることです。
仮に
左右共に、「遠用度数Sph+1.00D 近用加入+1.50D」という累進レンズを使用されていたかたが
遠用度数はそのままに、近用加入度数を+2.25Dに上げたとします。
累進帯長も同じ11mmを使用するとしますと、
11mmの間に1.50Dの度数変化だったものが、2.25Dの度数変化になるわけです。
1.5倍ですね。
具体的には、累進帯の途中の任意の場所を見た場合に、以前よりも約1.5倍強い加入度数が与えられます。
(加入度数は必ずしも直線的に変化していくわけではありませんが)
ということは、同じ視線の下方回旋量では、より近い距離のものに焦点が合う訳です。
それまでの習慣で中間距離をみると、加入度数が強くなっていますので見えかたが変わります。
下方回旋量を減らして加入度数の少ない角度を使えば良いのですが、
身に付いた習慣と言うのは、突然に変えることが出来ない場合も多いです。





同じことは、累進帯の長さを変えることでも起こります。
累進帯長の短いものは度数変化が大きい(早い)ですし、長いものは緩やか(遅い)です。
一般的には累進帯長は11~14mm程度のものを使うことが多いですが、
昨今の天地幅の狭いフレームに対応するため、短いものでは8mm程度、
足元の浮き上がりや側方のボヤケ、つまり装用感の改善のために20mm超もある長いものまで、
様々な種類があります。

細かいことを言いますと、
同じ長さでも、外面に累進帯があるものと内面にあるものとでは下方回旋量が変わります。
後者の方が下方回旋量が多くなるため、実質は累進帯長が長くなることと同義です。
一部のメーカーでは、内面累進レンズでも、外面累進レンズと同じ条件となるように
設計されているものもありますので、このあたりまで考慮するとさらに複雑です。



話を元に戻して、
だったら、加入度数が上がったら、累進帯長の長いレンズを選んで度数変化を緩やかにすれば良いか、
というと、そうではありません。
累進帯長が長くなると、近見時の下方回旋量が大きくなります。
それだけ視線を下げるか、顎を上に持ち上げて、より大きく下目使いを強要することになり、
それはそれで上手くありません。


ただ、この手の不具合は、自然と解消することが多いです。
ある程度の時間を掛けて、前のメガネに合わせて習慣付いてしまったということですから、
新しいメガネも、ある程度の時間を掛ければ、同じように習慣付いてくるわけです。
ほんの少し、顎を上に上げる、場合によっては顎を引く、というように、
少し視線の通る位置を変えてみてください。
メガネを上に上げる、下に下げる、という方法もありますが、
そうすると、前者では遠見時の明瞭感が落ちる、
後者では近見時の下方回旋が増える、というデメリットがあります。



金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

テーマ:☆北陸(富山・石川・福井)の情報☆ - ジャンル:地域情報

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
https://optpal.blog.fc2.com/tb.php/727-9131f893
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)