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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

無難な仕事と、リスクのある仕事

使用中のコンタクトレンズが、左右共にSph-2.75D、
10年以上も前に作ったメガネが、左右共にSph-2.25D、
なんとなくメガネに見難さを感じている、

という状況のお客様がいらっしゃいました。

両眼開放屈折検査による完全矯正値は
Rv=(1.5*Sph-3.75D Cyl-0.50D Ax100)
Lv=(1.5*Sph-3.25D Cyl-0.50D Ax180)

かなり大きな外斜位があり、ワース4灯では複視の状態です。
(ワース4灯は視野角が大きいので、周辺融像の具合を調べるものです。)

このお客様は、特に複視の自覚がないようなので、
中心窩融像は正常なのか、抑制しているかのどちらかですが、
他の所見から後者のようでした。

これまで、両眼視機能の検査を受けたことがないということでしたので、
実際の視標の形と、各種フィルターを入れた場合の視標の見え方を確認していただいて、
・潜在的な視線のズレがある(一部顕在化していますが)
・複視の所見を呈している
ことをご理解いただきました。



で、実際の眼鏡処方ということになると、ここでひとつ難しい問題があります。


眼位の矯正をすると、斜位量の半分以下のプリズム量でもワース4灯での複視の所見は消せます。
ただし、自覚的には、
「視界が鮮明になって立体感が出てくる反面、情報量が増えて疲れる」
という感じになるようです。
増えた情報量に対して、視覚中枢での処理が追い付かないためでしょう、
かなりの違和感をお感じになられているようです。


現在の「外斜位による中心窩融像の消失」という状態に、
疑問も不便も感じていないという状況ですので、
敢えて、寝た子を起こすようなことはしないで、
安全・無難に少しだけ球面値を上げたり乱視を入れたりする程度にとどめる、
という方法もあるかと思います。
(ほとんどの眼科処方・眼鏡店ではこうなると思います)


ただし、現在、顕在化しつつある両眼視機能の異常を放置した場合、
将来的に、間歇性外斜視へと移行していく可能性は否定できません。
(少なくとも現在よりも良くなるという可能性は考えにくいです)

違和感によるクレーム→レンズの無償交換、
という、当店にとってもリスクは負うことになりますが、
看過すべき状態ではないということをご説明し、装用度数を決定しました。

無難なメガネ作りをしていけば、大きな失敗は減らせるのでしょうが、
眼鏡技術者としてそれで良いのか?と鑑みれば、
リスクは承知でやるべき仕事もあるわけです。

慣れてもらえると良いなぁ、と願うばかりです。

金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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