以前、累進レンズの近用加入度数を左右で変えることには問題がある、
ということを説明するために使った言葉です。
正確には、ヘリングの等量神経支配の法則(Hering's law of equal innervation)と言います。
神経支配は左右で等量に行われるため、
左右で加入度数を変えると、装用者には、左右で異なった調節力が要求され、
眼に負担が掛かる状態を強いることになります。
これは眼球の運動にも適用され、
両眼性運動であるむき運動が行われるとき、
それを動かす外眼筋には、支配する神経から等量の命令が送られます。
たとえば、右方向を向くときに、右眼の外直筋に送られる量と等しい量の命令が左眼の内直筋に送られますし、
寄り目をするときには、左右眼の内直筋に等しい量の命令が送られます。
さらに詳しく書くと、むき運動が行われるとき、
拮抗筋を支配する神経活動は抑制されています。
たとえば、右方向を向くときには、右眼の外直筋の神経活動は増加しますが、
内直筋の神経活動は抑制されます。
これをシェリントンの相反神経支配の原理と言います。
余り実務に役立つ知識ではないのですが、
ご参考までにどうぞ。
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