来店されたのは今月の5日で、使用中(でも使っていない)のメガネを4本持参されました。
お客様の弁「恥ずかしくて人前で掛けられない」
事前でメールに添付された画像を見ていましたが、実物は凄まじいの一言です。
30年近いメガネ屋人生でも、かなり強烈な衝撃の1本です。
お客様が「プライバシーを秘匿の上、ブログに書いてください」
ということですので、何枚か画像を撮らせていただきましたが、
やはり2次元の画像でこの凄さをお伝えするのは難しいです。
まずはひとつめ

大きめのフチなしメガネです。
厚みは全周にわたって約6mmくらいに斜めカットされています。

そして、もうひとつ

ひとつめよりはやや小さくなっていますが

この切削面(コバ)のギラギラ感、見ているだけでイライラします。(>_<)
もちろん、お客様がフチなしを望まれたのではなく、
「薄く作りますよ」とフチなしメガネを薦められたのです。
これ以外に、メタルのフルリムに入ってゴッソリ斜め面取りされたお約束の1本があり、
この3本は同じお店で買われたそうです。有名なお店です。

レンズの切削面を削り取ることを「面取り」といます。
普通は、レンズの裏面だけを削り落して鏡面加工するのですが、
このふちなしメガネは前面も削られています。
ご覧の通り、ダイヤモンドのブリリアントカットの如く、
ギラギラテカテカ輝いてます。
(ご婦人向けのエレガントなフチなしで、弱度の場合なら、
好んではやりませんが、「有り」だとは思います。)
これを加工した人は、これを「技術」だと
ひとこと言わせていただくなら
「もし貴方が-13Dの近視だったら、
自分のメガネをこう作りますか?」
そして、さすがにこのお店に見切りをつけられて、別のお店で買われた1本。
こちらも有名なお店です。
今風の四角いセルフレームに、なぜか60代のかたに、
加入度数わずか0.50Dのリマークというレンズが入っていました。
たまたまHOYAの担当者が御用伺いに来たので聞いてみると、
「そちらはリマークがお好きなようです」
単価の無理やりアップ以外には考えられないユーザーにとって意味の無いレンズ選択です。
こちらも面取り前は8~9mmはあったであろうコバを、
お約束の斜め面取りで、ゴッソリと削られていました。
そして再び幻滅されて、インターネットで見付けた「ウスカル会」を頼って当店に来られました。
「長年コンタクトレンズを使ってきたが、もう止めたい。
人前で掛けられるメガネが欲しい。」
というのがお客様の主訴です。
夜間の車の運転も想定して、最終的な装用度数は
R=Sph-13.50D
L=Sph-12.50D 1△Base down
そして、事務系のお仕事にも使えるように境目のない遠近両用(累進)レンズです。

長身で体格の良い方ですので、やや大きめのウスカル枠リプラムをお選びいただきました。
さすがに-13.50Dありますし、ペラペラという訳にはいきません。

最大厚は4.8mmになってしまいますが、
断面の不自然な面取りは一切しておりませんのでギラギラ感はないです。
顔に掛けたメガネの側面を、他人から至近距離でマジマジと見られるという状況は、
普通は考えにくいです。
むしろ、レンズへの輪郭の入り込みや、周辺のウズのほうが強度近視感を醸し出します。
この点を最大限に配慮して、頂間距離を近づけ、アンダースッキリ加工を施しています。
屈折率1.9のガラスの累進レンズは、世界に唯一と思われますが、東海光学にラインナップされています。
少々価格が高いのが心苦しいです。申し訳ございません。
それでも、精一杯努力して、少しでもお求めやすい価格に設定しています。
金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)
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