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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

レンズの製作範囲


昨日、斜視治療中のお子様のメガネの修理をいたしました際、
病院から、
「今度作るメガネは、遠近両用になるかもしれない」
と言われたと聞きました。
線が入る、ということなので、エグゼクティブ型のことなのでしょう。

ただ、このお子様、遠視の度数が強くて、昨年作った時の度数が
左右とも+8ディオプトリーほどでした。
1年ちょっとで減っている可能性はあるとはいえ、メーカーの製作範囲を超える可能性が高いです。

エグゼクティブ型は、構造上、特に凸レンズでは厚くなってしまうために、製作範囲が狭いです。
当店で通常扱っている、屈折率1.55のものは
S(球面値)+C(円柱値)の合計が4ディオプトリーまでとなっております。
他メーカーも調べてみたところ、1.50のものでS+Cの合計が5ディオプトリーのものが見つかりましたが、
この屈折率で、外径65ミリ固定では、相当に厚くなってしまいます。

本来は、HOYAのような世界的な大メーカーで、技術の秀でたところが、
割れにくい丈夫な1.60のレンズで、METSという薄肉加工で最適なレンズを供給するのが
企業としての社会的責任のようなものであると思うのですが、
利潤を追及するのもまた企業の目的のひとつなので
そういうわけにもいかないのでしょう。


ともあれ、お客様には、次回、眼鏡処方が遠近両用になる場合は、製作範囲の問題があるので、
視能訓練士さんから事前に製作範囲についてお問い合わせの電話をお願いします、とお伝えしました。


それ以外でも、
お子様へのエグゼクティブ型遠近両用レンズや、
プラス10ディオプトリーを超える度数の処方の際は、
眼鏡店に確認をされたほうが良いかと思います。
例えば、Sph+11.75D Cyl-0.50Dという処方をされた場合、
レンチキュラー、もしくはフルビジョンの場合、屈折率1.60の球面レンズで外径固定でしか製作できませんが、
Sph+11.50D Cyl-0.50D、あるいはSph+12.00D Cyl-0.50Dという度数の場合、
屈折率1.76の非球面レンズで薄肉加工が可能になり、見た目が良く軽い仕上がりになる可能性があります。

もちろん、矯正効果を損なうようなことになってはいけませんが、
この度数なら頂間距離の調整で±0.25Dくらいの有効度数は変えられます。



金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)


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