前々回のブログ記事のエントリーに書いた通り、テンプルの開き調整は、
曲がった場所やその量によって修理の方法は変わります。
例えばよくある事例として、
「テンプルがガバッと開いてしまった。」

これを応急処置しようとして、
ブリッジ部分で内側に曲げ込んでテンプルの開きを修正しようとする力技をされるかたがおられます。
時々持ち込まれるのですが、これは不具合の場所を増やすだけですのでおやめください。
ブリッジをこの方向に曲げるとロー付け部分が折れることもあります。

テンプルの開きも、よく見ると、曲がっている場所が異なります。
テンプルの外側への圧力が、前枠のリム部分を内転させ、テンプルが開くというもの。
一個智や割り智という固い削り出し智で良く起こります。

これはプライヤーで智を挟んでリムを戻すことで直します。

そして、「智」と呼ばれる前枠とテンプルを繋ぐ部分が曲がる場合。
L智という曲げ智で良く起こります。

L智で曲がった場合は、前々回ブログ記事に登場する、このプライヤーで挟み、握り込むことで曲げていきます。

力を入れすぎるとこの通り。

前々回のブログ記事で書いた「握り潰し」です。
L智で、厚くて固い材質で出来ている時に起きやすく、
力を徐々に加えていってもなかなか曲がってくれないのですが、
あるときに突然クニャッと逝ってしまいます。
限界となる閾値を超えた瞬間なのでしょう。
そうならないように、ストッパーを掛けながら握り込んでいきます。
この微妙な力加減は、何個も握り潰して、指で覚えるしかありません。
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