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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

ふちなしフレームのレンズ玉型変更

ふちなしフレームのレンズ玉型変更ついて、という問い合わせを受けました。

持ち込みのフチなしフレームに、玉型を変えてレンズ交換出来るか?というものです。
そしてその場合の費用の問い合わせです。


フチ無しメガネの玉形変更は可能ではありますが、
レンズとフレームの固定部の構造によっては制約があります。

210730_2.jpg

Silhouetteのようなペア穴と呼ばれる固定方法では、2つの穴を空けて専用のスリーブで留めます。(画像:上)
MiNiMaのようなノッチ穴ですと、ネジの穴と、コバにノッチを空けます。(画像:下)
これらは穴の大きさと、位置座標が決まっていますので、
これさえ間違えなければ、全く制約無しに玉形変更することは出来ます。

210730_1.jpg

しかし、ツーポイント形式の、ネジ用の穴を空けて、レンズの断面を爪で支える形状の場合は、
爪の形状によって制約を受けます。
爪の形状に大きく逆らって固定しようとすると、
隙間が空いたり、畳んだ時にテンプル(腕)が上を向いたり下を向いたりしますし、
それを避けようとすると、テンプルの位置が上過ぎたり下過ぎたりすることになりますし、
鼻側ではレンズの水平が保てません。
少なくとも爪の部分の形状は残さないといけませんので、希望通りの玉型には変更できないかもしれません。

210730_5.jpg

これは、型板と言いまして、昔、フチ無しメガネの玉型変更に使った時のもので、
マジックを塗っているのが爪の当たる位置です。
この部分の変更が出来ないとなると、この部分を繋ぐ線は、けっこう制約を受けます。



価格については、レンズそのものの価格よりも、加工に掛かる手間賃が大きいです。

210730_4.jpg

既存の玉型をそのまま使えれば良いのですが、
一からつくらないといけないとしたら、結構時間が掛かります。

210730_3.jpg

型板は、こういうプラスチック板をハサミで切り出して、ヤスリで削って仕上げていきます。
これは仕上げの精度への拘りで掛かる時間が変わってきますが、結構掛かる作業です。
個人的には、メガネの加工は、玉型作りが一番大事だと思っていますので、結構、拘って作ります。
そして、穴を空ける作業。
ペア穴やノッチ穴なら、加工機械に数値を入力すれば自動で空けてくれますが、
ツーポイントの場合は、最終的には手作業になります。
まずは、1.4mm径の小さい穴を空け、2.0mmまで少しずつ広げながら、
0.6mmの範囲で、手作業により、位置の修正もしていきます。
(最初の穴位置が0.6mm以上ズレていたら失敗です。)

とまあ、手作業で型板作りと穴あけをするとしたら、作業時間はトータルで2~3時間は掛かるかと思います。
それ以外にも、どんな玉型にするかの相談などの時間も掛かりますし、時間工賃を10分1,000円としたら・・・・
費用はそれなりに掛かってしまいますかね。
難易度によりますが、2万円程度は頂戴することになるかと(レンズ代込み)。

高いと思われるかもしれませんが、
イリーガルな仕事にはイリーガルな作業が必要になりなすのでご容赦ください。


また、HOYAやFlairというメーカーの場合、店頭加工できないものがあり、
メーカーに加工を頼まないといけない場合があります。
これは自由に玉型変更はできないので、メーカーの用意した玉型からの選択となります。
選択肢が無い場合もあります。
そしてこの場合は、レンズ代にメーカー所定の加工料が掛かります。

フチ無しメガネの場合、
サングラスのレンズ交換用に作られている安価なCR素材の「平面レンズ」が使えません。
簡単に割れないウレタン系のレンズを使う必要がありますが、
これには「平面レンズ」は用意されていなくて、
0.00ディオプトリーの「度付きレンズ」を使用する必要があります。
つまり、度数が有ろうと無かろうと、値段は変わらないということです。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)


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