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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

お決まりのたらい回し

数年前から
「両眼で見ると、遠くのものが二重に見えることがある」
という自覚症状を覚えていた女性からの相談がありました。

カバー・アンカバーテスト、オルタネイト・カバーテストで、小さくはない程度の内斜位の所見が見られました。


ご自身で調べたところ、「プリズム眼鏡」を掛けると解消できる可能性があると気付き、
それまでメガネを作っていた某量販店に相談したところ、
「眼科の処方箋を持参すれば作れる」
との話を聞き、行きつけの眼科に相談したところ、
ビタミン剤のようなものを処方されるだけで、
プリズム矯正には全く触れず、眼鏡処方箋は書いて貰えませんでした。
よくある「たらい回し」というオチです。


それで、再び量販店に事情を説明すると、
「レンズの中心をズラして少し調整するけど、このメガネを眼科に見せたら怒られるから内緒に」
と光学中心をズラしたメガネを渡されたそうです。
(眼科の処方箋に基づいて調製したものではないはずなので関係ないと思うのですが)

お客様の瞳孔間距離と、装用のメガネの光学中心間距離は、それぞれ61mm、58mmでした。
度数は左右共にSph-3.50Dで、乱視はありません。

プレンティスの公式に依る近似値計算では、片眼当たり、0.525△の基底外方ということになります。
両眼なら1.05△のプリズム量です。

余談ですが、
プレンティスの公式は、将来実施されるであろう「眼鏡技能士」の認定試験でも出題の可能性は高いです。
P=Dh/10(ピーイコールじゅうぶんのディーエッチ)は頭に叩きこんでおきましょう。




上から目線と思われるようで恐縮ですが、決してそんなつもりはありません。
量販店の店員に光学中心をズラしてプリズムを得るという知識があるとはちょっと驚きましたが、
ご持参のレンズの袋を見ると、ありゃりゃ、ASという大きな文字が!
某大手メーカーが中国のレンズメーカーにOEM生産させている屈折率1.60の片面非球面レンズです。
非球面レンズで偏心によるプリズムは余り関心しません。
1.5mm程度なので、まあ悪影響は無いと思われますが。
でも、1.05△では焼け石に水という程度にしか効果はありません。


とりあえず、片眼遮閉して屈折検査をしますと、
左右共にSph-4.25Dの近視でした。乱視はゼロではないですが、0.25D未満の直乱視です。
ワース4灯検査では周辺融像は複視、
一部融像除去眼位は5.0△B.Outです。


これまで、近視で、ベースアウトプリズム、つまり内斜位に対するプリズム矯正をされたかたで、
本来は内斜位ではなく、検査時に輻輳(寄り目)が過剰に働いてしまっただけという例を見てきました。
輻輳の強いかたは、融像除去眼位検査でも一部融像除去眼位検査でも輻輳が働いてしまいますので要注意です。
特に1メートル程度の距離で検査できる省スペース視力表を使うとその傾向は増えます。


さて、
近視で内斜位の場合、まずは球面調整を行うのが原則ですが、変化は有りませんでした。
プリズム矯正した状態で、ワース4灯、バゴリーニSGテスト、立体視標も正常になりまして、
オルタネイト・カバーテストでも完全に中和しています。
眼球運動も、追随、跳躍ともに全然問題は無くスムーズに動きます。


内斜位と上下斜位は、
外斜位に比べて少ない量で眼精疲労や複視などの不定愁訴を自覚します。
プリズム矯正による矯正効果も高いです。

以前にも書いておりますが、
斜位の矯正やプリズムは、特別なものでも特殊なものでもありません。
程度にはよりますが、光学的に「普通に」矯正しうるものです。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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