
「公益社団法人 日本眼鏡技術者協会」より会報が届きまして、
同封されていた「眼鏡技術者国家資格推進機構」によると、
来年あたりに省令改正で「眼鏡技能士」という国家資格(?)が誕生するかもしれないとのことでした。
現行の「認定眼鏡士」という私的な資格は2001年にスタートしました。
全国に幾つかある眼鏡専門学校を卒業すると、教育年月に応じてS級もしくはSS級に振り分けられ、
所定の試験を受けると最高位のSSS級に進級となります。
卒業生ではない場合は、所定の条件を満たせばA級となり、講習、試験を経てAA級、AAA級となりましたが、
現在はA系の資格ははなくなり、S系に統合されました。
さて、この「認定眼鏡士」という資格、こういうリーフレットがあります。


以下引用----------
消費者が眼鏡士の技術レベルを判断することができるように2001年にスタートしたのが日本眼鏡技術者協会の「認定眼鏡士制度」です。
「認定眼鏡士」は、知識や技術の厳しい審査をパスした者だけに与えられる、メガネ関連では唯一の資格です。
----------引用ここまで
ん?厳しい審査なんてあったっけ?
私は専門学校を出ているので無条件にSS級ですが、
この卒業生の中には、学校では日がな一日昼寝して、卒業試験で基準以下の成績でも、
とりあえずお情けで卒業していった連中も少なからずいます。
また、眼鏡専門学校出身であっても、長年実務から離れており、 実際は眼鏡調製がおぼつかないのだけれど 、
もしも国家資格になったら困るので、一応資格を保持したまま という人もいます。
そして、資格制度スタート時にあったA級というクラスは、
既得権、年齢での試験免除などの優遇措置があり、申告だけで取得することができましたし、
一部は試験とは名ばかりの簡単なものが行われたに過ぎません。
さらに・・・
以下引用----------
認定眼鏡士の資格有効期間は3年間のみ。資格維持のためには生涯にわたって教育受講の回数が定められており、
規定回数を満たさなかった場合は、資格を喪失するという厳しい内容となっています。
----------引用ここまで
認定眼鏡士の3年ごとの更新には試験がありません。
指定の講習会などを受講するだけでよく、その会場に居さえすれば、 たとえば、居眠りしていても更新できるのです。
会場に行けない場合は、通信教育の手段があります。
申し込むと、テキストとDVD(ビデオテープ)が送られてきて、テキスト巻末の試験回答を送付すれば受講したことになります。
試験内容はテキストやDVDにそのまま含まれていますので、
それを見ながら簡単に○や×を付けるだけで済んでしまいます。
しかも、採点はされるものの、仮に全問不正解でも不問とされる甘い甘いものです。
厳しいのは、講習会に行く時間の都合を付けることと、丸一日座っていないといけないこと、
通信講座の場合はお財布にだけですね。
さらに、平成19年度までは、65歳以上の眼鏡士のかたには更新講習受講免除特典がありました。
ここに、平成20年度版の日本眼鏡技術者協会の広報「教育特集号」があります。
教育本部長の冒頭のあいさつから一部引用します。
以下引用----------
いよいよ、A級が廃止となり、認定眼鏡士もS級、SS級、SSS級に統一され、
65才の更新講習受講免除特典も廃止され、消費者に胸をはって、説明できる姿に近づいてきました。
----------引用ここまで
それまでは、胸をはって説明できなかったんですかね?? (;´Д`)
消費者が、 眼鏡技術者の技術レベルを判断しやすいように、と設けようとしている制度なんですから、
胸をはれないような方が認定されていてはマズイんではないでしょうか・・・?
さて、早ければ来年度にも行われるという、この「眼鏡技能士」の検定試験。
国家認定資格ということでしたら、ある程度以上の水準が求められてしかるべきです。
答案に名前を書き忘れさえしなければ合格、などという甘い基準では消費者の利益になりませんし、
「認定眼鏡士」の時のように、既得権だとか、ある年齢以上は免除だとか、では国家資格の名折れです。
さて、合格率はどのくらいになるのでしょうか。
私としては、落ちるつもりはさらさらありませんが、
せめて、私もうっかりすると落ちる、くらいのレベルには設定してもらいたいです。
そうじゃないと、現行の「認定眼鏡士制度」と大差なくて
取得するステイタスが全くありませんので。
ただし、日本眼鏡技術者協会の生涯学習の試験問題のような
実務の役に立たないふざけた問題は止めて欲しいです。
https://optpal.blog.fc2.com/blog-entry-1263.html
https://optpal.blog.fc2.com/blog-entry-1264.html
金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)
テーマ:☆北陸(富山・石川・福井)の情報☆ - ジャンル:地域情報