理由は過去にも書いておりますが、調節の介入を極力防ぐためです。
現在使用している2台の視力表は、内部光源式で偏光視標を備えたものですが、
今現在、この種類の視力表は発売されておりません。
それどころか、製造中止から長い間経過してしまっており、メーカーによる修理も不可能です。

上段の視力表がメインで使っているN社のものですが、これももう壊れたら修理できません。
というか、この機械も、すでにサンコイチになって生き残っているんですが・・・
使い物にならないのがわかり、急遽、5メートルの内部光源式の視力表を求めようとしたら、
すでにその時点で販売は終了しておりまして、新品の入手は不可能でした。
3メートル用の視標の付いた機械をたまたま入手しておりましたので、
視標のフィルムだけを5メートル用に交換して使おうとメーカーに注文したところ、
すでに生産が終わり用意出来ないと言われてしまい困っていたら、
気の利く営業マンが廃棄予定の機械から5m用の視標を取り外して持ってきてくれました。
かなりススで汚れていたので、アルコールで何度も拭いて汚れを落とし、
自分で視標を入れ替えました。
(この時点でニコイチ)
そうして10年ばかり動いていたのですが、
こちらに移転してしばらくすると、動作がおかしくなってきました。
フィルムの回転が少しずつズレてきて、提示したい視標がスクリーンから切れてしまうというものです。
たまたま御用伺いに来た営業マン(前述の営業マンとは別人)に話をすると、
何と営業用ワゴン車の荷台に、どこかの眼科から処分を依頼されたという、
筐体が真っ二つに割れた同じ機種の視力表が積まれており、
「動くかどうかわかりませんが」と取り出してくれました。
その機械部分に当店の筐体を被せてみると無事に動き、奇跡的に復活しました。
(こうしてサンコイチとなりました)
こんな奇跡はそう起こることでもないし、そもそもまともに動く中古品の絶対数も減っていくでしょうし、
いざ壊れた時のために、次期機種の選定にメーカーのホームページを見ていたら、
なんともぶったまげた視力表がありました。

(画像は少々細工しております)
これまでに、フォロプターや近接ボックス式(省スペース)検眼器について、
調節や輻輳の介入が起こりやすいといった欠点を何度か記したことがありますが、
なんとその二つが禁断の合体をするという驚きの事態です。
まあ、プリズム分離での眼位測定、内よせ外よせ検査などを行って眼のデータ収集に使い、
眼鏡処方のための屈折検査は、別の5m視標でやるというならば良いのですが、
そんな面倒なことするくらいなら、最初から5mでやれ、って話ですけどね。
まあ、当店では絶対に導入はしません。
認定眼鏡士など、それなりの知識・経験のあるかたが経営するメガネ店でも導入しないでしょう。(多分。)
手順をプログラムできるので、もしかしたら、大手チェーン店で、社員教育目的には使えるかもしれません。
検査の手順とか道理を教えるには使えると思います。(エンドユーザーには使って欲しくない)
それはそうと、次の機種は、今のところ決めました。
というか、現状ではもう一択です。
さらに新しいものが出ればまた考えますが、現状、偏光視標を備えた液晶式の視力表が最有力です。
検査距離も最大で6mまで伸ばせるようですので、導入の際は、店舗改装して6mを確保する予定です。
5mだと無限遠に比べて0.2Dの誤差がでます。
6mだと0.1666666D(同)で、5mとは0.0333333とわずかな差となります。
3mの場合は0.3333333Dと大きな誤差が出ますので、やはり検査距離は5m以上が欲しいということです。
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