・メガネの経験は生涯にわたり無し
・会社で配置転換があり、深視力検査が必要な免許の取得をしないといけない。
・自動車学校に入校料は支払ったが、深視力検査が通らないので教習は中断。
・自動車学校の在籍期限は来年3月まで
・自動車学校で、眼科に相談に行くよう勧められる
・眼科では、メガネでは無理だからと、ハードコンタクトを買わされた
・が、コンタクトでもダメだった
・それ以来、コンタクトは使っていない(そもそも自力で出し入れ不可)
という過程を経て、当店に相談に来られました。
オートレフはこの通り

日付が3年先の未来になっていますが、これは当店に設置されたときに、すでにそうなっていました。
( )に囲まれているのは、機械が信用度に欠けると判定したもの。
S.Eとは、これを表示することに何の意味があるのか理解不能ですが、
等価球面値のことです。たぶん、「Spherical Equivalent value」あたりのアクロニムかと思います。
オートレフの値を鵜呑みにはできませんが、この屈折状態でメガネの経験が無いというのは信じられません。
そして、40歳でこの強度の混合乱視だとすると、幼児のころは遠視性乱視があり、弱視や斜視になっていて
両眼視機能が欠如か著しく低下している可能性すらあります。
まずは片眼遮閉屈折検査
0.9*Sph+1.50D Cyl-6.25D Ax178
1.0*Sph+0.75D Cyl-6.00D Ax25
一部融像除去眼位検査では、眼位はほぼ正位でした。
次いで、両眼開放屈折検査で
Sph+1.50D Cyl-6.00D Ax175
Sph+0.75D Cyl-6.00D Ax25
の完全矯正値を得ました。
幸い、弱視にはなっておらず、内斜視もありませんでした。
一応、両眼視も成立しています。
が、立体視標は全くわからず、ちょっと厳しいのかと思ったら・・・・
私のメシノタネになりますので、詳細は書けませんが、
あることをしつこく繰り返ししていると、少しずつですが反応が変わってきまして、
立体視標もわかるようになってきました。
深視力計でも、前後の動きがわかるようになって、合格ラインに近いレベルまで来ました。
メガネの装用経験の無いかたに、いきなり6ディオプトリーもの強度乱視のメガネを掛けさせるのもある意味酷ではあります。
時間が許されるなら、半分くらいの度数から初めて、段階を踏んで完全矯正値まで持っていきたいところですが、
来年3月までという時間制限がありますので、悠長なことは言ってられません。
徐々にメガネは掛け慣れてきますし、教習所で、空いた時間に深視力の練習をしていただければ、
合格圏内に行ける可能性は高いということをお話しして、お客様の判断を仰ぎましたところ
YES.
との返事をいただきましたのでメガネを調製いたしました。
それにしても、眼科の対応がおかしいです。
「メガネでは無理」なのではなく、そちら様の技術レベルでは無理なだけです。
ハードコンタクトの涙レンズ効果で乱視を矯正しようなんて安易すぎます。
オートレフなどばかりに頼らずに、クロスシリンダーの練習をしてください。
クロスシリンダーが使えれば、乱視軸も乱視度数もギリギリまで追い込むことが可能です。

反転式クロスシリンダー(ジャクソン・クロスシリンダー)
金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)
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