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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

累進帯の長さ

過日、遠近の累進レンズでメガネをお作りいただいた富山県のお客様から、
累進帯長を教えて欲しい、と電話がありました。
なんでも、メガネに詳しいお友達から、
そんなに天地幅の狭いフレームで遠近は出来ん。自分の作った店では最低32mmは無いとダメと言われた。
と言われたらしく、不安に感じられたそうです。


累進帯長とは

200312_1.jpg

これはとあるメーカーの累進レンズのレイアウトデータですが、赤枠で囲んだ部分、
フィッティングポイント(遠用アイポイント)と近用度数測定位置までの距離のことです。
この累進帯という部分で、遠用度数から近用度数まで、「累進的に変化」するのが遠近の累進レンズです。
この硝種では11mmと14mmの2種類ですが、他メーカー他銘柄のレンズでは
8mmくらいから16mmくらいまでいろいろとあります。


細かいことを言うと、累進面が外面にあるか内面にあるかで、この長さの評価は変わってくるのですが
それは今回は置いておきます。

累進帯の長さは、掛け心地や使い勝手に影響してきます。
細かな差異はたくさんありますが、今回は端折って肝心な部分だけに留めます。

一般的に、累進帯長が長いと、度数変化が緩やかになります。
そのため、足元の浮き上がりが少なくなり掛け心地が良くなります。
半面、近見時の下方回旋が多くなるので、近くを見続けるのがつらいという欠点があります。

累進帯長が短いと、度数変化が大きいので、足元の浮き上がりが大きくなり、視野が狭くなりやすい欠点が出てきますが
下方回旋が少ないことで、近見が楽にできる利点があります。

累進帯長を長くするか短くするかは、装用するお客様のいろいろな条件によって変えます。
そのお客様にとってより都合の良いほうを選んで、もちろん、装用テストをした上で決定します。


最低32㎜無いといけない、というのは、間違った意見でも無いと思います。
累進帯長が14mmだとして、近用部に6~7mm、アイポイントから上の遠用部に11~12mmとすれば、
天地幅は32mmくらい必要となる計算が成り立ちます。

個人的には、アイポイントからレンズの下端まで、累進帯長プラス5mmあれば十分だと思っていますので
11㎜の累進レンズが使えれば、アイポイントから下が16㎜、遠用部に10㎜程度で合計26mmあれば、
とりあえずは視野の狭さに困ることは無いと思います。
遠用部は、アイポイントから離れると収差の増加で見えにくくなるので、
むしろ無駄な部分が少ないほうが見え方はシャープです。


今回のお客様のレイアウトは以下の通り。
緑の円の中心がアイポイント、下の赤い枠が近用度数測定位置です。
200312_2.jpg

累進帯長は11mm、アイポイントから下は18㎜、アイポイントから上は10㎜で上下幅28㎜です。
玉形サイズが46□20という男性としては超が付くほどの小顔のかたです。
これ以上大きいと、お顔にたいしてメガネがでかくなりすぎてバランスが悪いです。
また、左右差が2.00D強ある不同視眼なので、眼の上下への回旋は少なくしたいという部分もあります。
不同視による不等像は起きていませんが、上下への回旋時に受ける左右眼のプリズム量の差が問題になることがあるのです。
幸い、累進レンズの経験もあり、左右眼のプリズム差への耐性は高いようでしたので、
やや短めの11㎜の累進帯を持つ遠近両用レンズを選びました。



私は、各メーカーのレンズの特性を知るために、
いろんな銘柄の、累進帯長も長短織り交ぜてたくさんのメガネを所有しておりますが、
累進帯長で言えば、一番短いもので9㎜、長いもので14㎜です。
9㎜でもさほど違和感は感じませんが、
14㎜もあると、近見時に物足りなさを感じますので、
下方回旋が少なくて済む11㎜くらいが使い勝手とバランスが良いように感じます。

最近のレンズは、収差補正がものすごく良くなっているので
累進帯が短くても、ボヤけとか視野の狭さを感じにくくなっているという印象です。
10年ほど前は、累進帯長11㎜を使うのは怖かったですが、今では何の抵抗も無くなりました。



金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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