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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

難接着性樹脂を接着する接着剤

フィットネスクラブのお友達から相談を受けた案件です。

TR90というナイロン系のプラスチックフレームの横幅が拡がってしまったというものです。
この素材、アセテートやセルロイドと違って加熱しての型直しが出来ません。
すなわち、普通に修理が出来ないシロモノというわけです。

本来ならば、お引き受けいたしかねる案件なのですが、
以前に、モアイ君というガラスのメガネスタンドを頂戴したまま

191227_1.jpg
コチラ→ モアイ君

ろくにお礼もしていなかったということ、
難接着性樹脂でも接着が出来るという接着剤も試してみたかったので
ダメ元ということでやってみました。

191227_2.jpg

もちろん、ぶっつけ本番と言う訳では無く、お客様から処分を頼まれた壊れたフレームで予行しています。
(当店にはTR90素材のフレームがないため)

191227_6.jpg

そして、このやり方は、アセテートやセルフレームの場合に、
アセトンと酢酸アミールの混合液でアセチシートを融着して貼り付ける
という既知の方法をアレンジしただけのものです。

191227_3.jpg
191227_5.jpg

何種類か、厚みの違うポリエチレンテレフタレート、いわゆるPETですね、のシートを集め
その中から適当な厚みのものを選んで貼り付けてみました。
30分ほど放置したら、ちゃんとくっ付きましたので、おそらく当面は大丈夫だと思います。

191227_4.jpg

あとははみ出した部分をヤスリで削り落すだけです。


この修理、ものすごくリスクが高いので、絶対に自分でやらないほうが良いです。

なら、書くなって?(笑

まず、レンズを外さないといけないことが最初のリスク。
TR90は、加工段階でかなり大きめに削って嵌め込む必要がありますので、外す時にもけっこうな強度が掛かります。
その引っ張り強度に耐えられずに破断ということも。

レンズを付けたままやろうとすると、はみ出た接着剤が、いつの間にかレンズに付着してしまうリスク。
指紋の模様の付いた接着剤がレンズに付着している姿はよく見ます。

そして再びレンズを嵌めるときに、破断や、表面のカラーシートを剥がしてしまうリスク。

良い子はマネしないでください。


尚、この接着剤の強度ですが、
この手の、貼り付けた後に力の掛からない個所の修理には使えますが、
例えば、リム切れや、テンプルが折れた、などの、
使用時に負荷の掛かる個所の修理が可能なほどの強度はありません。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)


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