深視力検査のコツ
の加筆修正と、それを補足する形の
立体視と深視力
というページをアップしました。
立体視を解説するには、融像、網膜対応、斜位、輻輳、ホロプター、固視ずれ、その他諸々、
それだけで数十ページにもなるであろう情報量が必要になるところ、
そのなかから一部を掻い摘んで書いてみましたが、
端折り過ぎて誤解が生じたら申し訳ないです。
さて、「深視力検査のコツ」について。
コツなんて無い、と言ってしまうと身も蓋も無いですが、
実際に、インターネットに溢れている「コツ」には、根拠の無いものが多いです。
それは上記で紹介のHPに書いた通りです。
それらにとらわれ過ぎて、見えるべきものが見えなくなってしまっているのではないかと思うのです。
音に集中する余り、また、タイミングのカウントに気を取られて、
肝心の眼の方が疎かになっていたりということです。
また、三本の桿が揃った時に、何らかのイベントが発生しているのを見落としていると勘違いしてしまい、
それを見逃さないよう、違うところに気が行っているのでないかと感じることもあります。
それは全くの誤解で、両端の桿はそのまま、真中の桿は淡々と前後に往復運動しているだけで
イベントの類は一切起こりません。(当然ですが)
斜視・弱視や、矯正不能な不同視や不等像視、後天的な疾病やけがなどで視力が低下してしまった状態じゃない場合、
つまり両眼視機能が正常なかたならば、立体視差を利用する「立体視」が可能です。
正常な「立体視」を妨げている原因を取り除けば、
桿の太さや濃淡の変化を「平面的」に見るよりは、精度は高いはずです。
すなわち、深視力検査のコツは「立体視」に尽きると思うのです。
言い換えますと「Panumの融像感覚圏」を適切に使う、ということになります。
Panumの融像感覚圏については、前述のリンク先に簡単に記しています。
反面、
両眼視機能が正常でない場合は、両眼による「立体視」は難しくなるので
桿の太さや濃淡の変化、焦点が均等に合う、などの「平面的」な変化を微妙に感じ取るのが「コツ」となるのでしょう。

真ん中の桿の太さ、黒の濃度が変化しているのがおわかりでしょうか?
単眼視のかたが、深視力検査を合格している事例は何度も経験しています。
ダメな事例の方が多いのも事実ですけれど・・・。
私自身は、お客様の相談後に、三桿計(深視力検査機)を片付ける前など、
単眼視で深視力の練習をすることがありますが、
最初はまったくわからなかったものが、今では動いている感覚はわかるようにはなりました。
ただし、ボーダーラインまではまだ誤差が多い段階ですが。
おそらく、両眼視による「立体視」に頼り過ぎていて、「平面的」に見る感覚が乏しいのではないかと推測しています。
というわけで、残念ながら、両眼視機能が正常でない場合の深視力検査用のメガネは、
当店でご提供することは難しいかもしれません。
その手法のノウハウが足りないので。
しかし、両眼視機能が正常であるならば、
あらゆる手法を使って、正しい「立体視」を取り戻せるように助力いたします。
金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)
テーマ:☆北陸(富山・石川・福井)の情報☆ - ジャンル:地域情報