現在、所持されているメガネの度数は
R=Sph-10.25 Cyl-0.50 Ax90
L=Sph-8.25
「度数の差がありますので、右は弱くしておきますね」
と言われるがまま右目の度数は決定されたようです。(しかも、試してもみないで!)
ご本人は、右目の見え難さに大いに不満があるに関わらず、です。
左右に屈折度数の差があるものを「不同視」と言います。
メガネで矯正できる不同視の限界の目安として「2.0D」という値が挙げられることが多いのですが、
その理由が、網膜像の大きさに違いができて融像できなくなる、
という「不等像視」によるものという論調のものも多いです。
メガネでは矯正できないがコンタクトなら出来る、と書かれた
ところが、実際は「不等像視」はあまり起こりません。
屈折異常には軸性のものと屈折性のものがありますが、
メガネによる矯正の場合、軸性の屈折異常では、網膜像の大きさにほとんど変化は起きないのです。
不同視眼の場合、問題になるのは不等像視よりも、光学中心以外を視線が通った際に起こる左右のプリズム差です。
特に垂直方向のプリズム差の影響が大きいです。
案の定、このお客様も、両眼視に影響のあるような程度の不等像視は起こっていません。
視線の上下移動の際に発生するプリズム差さえコントロールできれば、
もっと大きな左右差でも容認可能になるのは間違いないです。

天地幅が小さめのウスカルフレーム「Gaudio」を、
可能な限り頂間距離を小さくして、アイポイント(視線の通る位置)を測定しました。
最終的には
R=Sph-11.25 Cyl-0.75 Ax70
L=Sph-8.25 プリズムなし
矯正視力は若干左が優勢ですが、これはある程度仕方ないです。
旧メガネと左の度数は同じですが、見え方は全然違うとおっしゃられるのは、
・右目も、左目に近い視力で見えることで、しっかり両眼視出来る
・頂間距離が近くなり目に対する有効度数が上がる
からでしょう。
左右差は、わずか0.5Dでもダメというかたもいらっしゃるし、
5.0Dでも問題ないというかたもいらっしゃいます。
「2.0Dの差」などと根拠のない縛りに囚われる必要はないです。
まずは、「試してみる」ことです。(^-^)
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