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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

妥協点

近視・遠視・乱視の屈折異常のあるかたに対して、
単眼遮蔽屈折検査の後、両眼視機能の評価をし必要ならばプリズム矯正をした後、
両眼開放屈折検査をして、調節バランステスト、調節緩解テストを行えば、
いわゆる「完全矯正値」が得られます。

無調節状態で、無限遠から来た平行光線が網膜上に点結像する状態です。
静的屈折状態において、平行光線が網膜上に点結像すると言い換えても正解です。
そして、これは「正視」のかたと同じ屈折状態です。

つまり、屈折異常のあるかたが、「完全矯正値」で調製したメガネを装用すれば、
「正視」のかたと同じ屈折状態
になるわけです。


私のメガネは、自分で自分のメガネの度数を決めるようになってからは、常に完全矯正値です。

190211_1.jpg

これはもっとも最近合わせたメガネレンズの袋です。
度数は
R=Sph-3.25D Cyl-0.50D Ax90 Add2.50D
L=Sph-3.50D Cyl-1.00D Ax70 Add2.50D
で、この度数での矯正視力は右1.5、左2.0です。
右目は網膜裂孔の際の飛蚊症で、左に比べて少し見え方が落ちています。


個人的には、屈折異常の矯正は、完全矯正値が当たり前だと思っています。
調節・輻輳・縮瞳という「近見反応」のバランスを保ち、
「両眼視機能」を最大限に発揮できる環境に置くことができるからです。

ただ、完全矯正値にすると、違和感を感じたり、眼精疲労を訴える場合があるので、
誰でも完全矯正というわけにはいかないことも多いのが現状です。
その原因は、乱視だったり、左右の屈折差だったり、調節力の低下だったりと様々ですが、
「見え過ぎて疲れる」といった主訴もあったりします。
(見え過ぎというよりは、それまでが見え無さ過ぎているだけのことが多いです。)


それで、違和感を感じる場合は、度数を下げざるを得ないのですが、
どこまで下げるかは、ケースバイケースとなります。



例えば
Sph-0.50D Cyl-1.50D Ax20
という眼に、完全矯正値を入れると空間が曲がって見えるということがあります。
乱視の度数を0.50下げて球面値に0.25を加える(等価球面理論)という方法を使えば
網膜像は、点から錯乱円になり矯正効果は落ちます。
これでも違和感が残ってしまい乱視角を水平方向に10度ズラしたとすると
残余乱視が合成されて、さらに乱視矯正効果は34%も落ちてしまいます。


あるいは、
R=Sph-0.25D
L=Sph-4.50D

という不同視眼。
単純に、左目の度数を上げれば矯正視力は右目に近付くような状況です。
この左右差の耐性には個人差があって、
L=Sph-1.00Dくらいでも違和感を訴える場合もあれば
いきなりSph-4.00Dくらいでも大丈夫なかたも(まれに)いらっしゃいます。

私たちの目は、両眼のチームワークで「両眼視機能」という非常に高度な能力を持っていますが、
不同視眼の未矯正では、その機能も十分に活かせません。
低矯正のまま、長期間の放置は、外斜位にも繋がります。


良好な矯正視力を得ようとすれば違和感があるし、
違和感を無くせば矯正視力が不十分、ということですから、
なるべく高いところで折り合いをみつけたいところです。

しかし、なるべく高い妥協点を目指せば違和感のクレームが出ます
クレームの出ないように妥協点を下げると、それはそれでお客様の利益に繋がらないかもしれません。


店の不利益にならないようにするためには、クレームを出さない対応をしたいですが、
クレームを嫌えばお客様の不利益に繋がるわけで、
このあたりのせめぎ合いは難しいです。



金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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