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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

二重焦点のシームレスのレンチキュラー(キャタラクト)レンズ

過去に2回ばかり登場しているレンチキュラー(キャタラクト)レンズ

レンチキュラー(キャタラクト)レンズ

シームレスのレンチキュラー(キャタラクト)レンズ


今回は、二重焦点(バイフォーカル)レンズです。
180910_1.jpg
(わかりにくい画像で恐縮ですが、矢印の個所で、像がジャンプしているのがおわかりいただけると思います)


レンチキュラーレンズは、白内障手術に眼内レンズが移植される前の時代、
30年ほど前まではでは日常的に扱っていましたが、近年は少なくなりました。
需要が少なくなってくると、作ってくれるレンズメーカーは減ってきます。
特に大手は真っ先に廃番化しました。


キャタラクトレンズを多く手掛けていたテイジンレンズ(帝人株式会社の関連会社)がレンズ事業から撤退する際、
その製造ノウハウを大阪岸和田にある日本レンズに譲渡したという話を聞きました。
現在はこの日本レンズだけがキャタラクトレンズを製造しており、
他メーカーにはOEMという形で供給する形態で、一部メーカーがキャタラクトレンズを扱っているようです。
ですので、ラインナップはすべて日本レンズと同じです。


この日本レンズも、徐々に硝種を減らしてきており、
二重焦点レンズは、屈折率1.50、外径/内径が67/43のシームレス(段差無し)だけになりました。
シームレスは段差がわかりにくい利点はありますが、レンズが厚くなるという欠点もあるので
せめてシーム有のバージョンも残して欲しかったですし、
出来れば高屈折素材でも作って貰えたら良いのに、と思います。


そして、これらのキャタラクトレンズは度数以外の仕様の指定が全くできません。
外径指定や、コバ厚指定で、少しでも薄く作れるようにしていただきたいと切に願います。


現在、この種類のレンズを必要とするのは、
ほとんどが眼内レンズを移植するために、加齢性の白内障手術による無水晶体眼のかたではなく、
先天性白内障や水晶体亜脱臼による無水晶体眼あるいは強度遠視のお子様たちです。
日常生活のみならず、弱視治療にも使われる非常に重要なレンズです。


レンズメーカーの方にお願いです。
過去にも書きましたが、何度でもお願いします。

高屈折素材を使い、外径指定や薄肉加工などの加工も出来て、もっと軽くて、使いやすいレンチキュラーレンズの開発をお願いします。

二十数年前まで、HOYAに「ハイルックスII(ツー)SAS」というレンズがありました。
屈折率1.56の中屈折素材でありながら、METS(薄肉)加工が出来たために、
度数によっては1.67素材よりも薄く軽く作ることが出来て重宝していました。
ですので、技術的には十分に可能なはずなんですよね。

企業の目的である「利潤の追求」は当然ですが、
「社会貢献」もまた企業のひとつの責任ではないでしょうか。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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