とご来店いただいても、測定してみると、明らかに正常ではない矯正視力しか得られないことがあります。
原因は眼の中の何かしらの異常なわけですが、白内障だけは容易に想像が付きます。
・オートレフラクトメーターにエラーが多い
・オートレフラクトメーターと自覚的屈折検査で得られる度数が大きく乖離している
・レチノスコープで網膜反射を見ると影が見える
という所見が伴うからです。
すべての機種に当てはまるかは不明ですが、
少なくとも当店で使ってきた3台のTOPCON製オートレフラクトメーターでは、
白内障があると、他覚的屈折値が遠視性の倒乱視側に大きくズレることが多いです。
さて、矯正視力ですが、度数を強くしていけば良くなるものではありません。
完全矯正値で視力はピークとなり、低矯正(弱い)でも過矯正(強い)でも視力は下がります。
白内障があり、矯正視力が不十分なかたから、
「メガネで何とかならんの?」
「もっと強く出来んの?」
と言われることも多いですが、残念ながら、完全矯正値を超える強い度数を入れても(過矯正)
矯正視力は落ちるだけです。
この完全矯正の状態で、
あるいは、手元用のメガネの場合は、完全矯正値に適切な近用加入度数を加えた状態で、
その見え方が、そのかたの要求に対して十分であるなら、
メガネの度数を変えればとりあえずは問題ないのですが、
不十分なら、メガネではどうすることも出来ず、選択肢は手術ということになります。
「手術をすれば、必ず見えるようになるの?」
と聞かれるかたもありますが、
それは私がお答えするのは憚られる質問でして、医師にご相談ください。
白内障手術に関して、
「しなければよかった」とか「もっと早くすれば良かった」などと
正反対の意見を聞いたりもしますが、
それは手術後の満足度のレベルが人によって違うという部分もありますし、
事前のインフォームド・コンセントが不十分で、
患者さん側が手術に関して過度な期待を持たれてしまった、というパターンも見受けられます。
モノビジョンのトラブルなどがその典型ですね。
メガネではどうすることも出来無い部分は、私がどうこうすることも出来ませんので、
事前にドクターと話し合って、十分な説明を受けてご決断ください。
場合によっては、セカンド・オピニオンなども活用して、
十分、納得されてから治療をお受けになるのがよろしいかと存じます。
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