「こちらでは、メガネの修理調整はやっていますか?」
と、ご近所のオフィスにお勤めか、たまたま通りすがりのかたかはわかりませんが、
哀川翔さんプロデュースのSAMURAI SHOを掛けた40代と思われる男性が来られました。
もちろん、当店で販売したものではありません。
もしかしたら、当店のウインドウにある哀川翔さんのポスターが目に入って、
同じ商品を扱っている店なら修理可能かと思われたのかもしれません。
耳と鼻の両方が締めつけられて痛い、という主訴でした。
これは現物の画像ではありませんが、テンプルの先がこのように曲がっていました。

ほとんど直角です。
耳介の頂点は、5mmほどテンプルの付け根側にあります。
本来だと、耳介の頂点とテンプルの屈曲点を合わせ、
緩やかに下降させながら後頭部を抱き込むようにフィッティングしないといけないのですが、
屈曲点を合わせるというもっとも重要な作業を怠り、
それでもズリ下がりを防ごうと無理やりテンプルを曲げ込んだものです。
発想的にはスポーツサングラスのこれです。

購入から相当期間が経ち、モダン(耳に掛ける部分の樹脂)が経年劣化し、
可塑剤が抜けてこまかいひび割れが出ているのがわかりました。
こうなると、残念ながら、大掛かりな修正は難しくなります。
加熱して、テンプルを一旦伸ばし、屈曲点を合わせて再び曲げ込むという作業中に、
白濁化、ひび割れ、最悪ポッキリと割れてしまうリスクが高いです。
汎用品のモダンで差し替えができる形状であれば良いですが、
該当のフレームは、専用部品です。
事情を説明の上、鼻当てを低くして、少し圧迫を緩めましたが、
根本的な解消には至らずに終わりました。
買った直後に購入店に修理を依頼すればもしかしたら直ったかもしれませんが、
よくもまあ、我慢して使って来られたと思います。
メーカーの出荷状態のままでフィッティングした形跡の無いメガネも良く目にしますが、
逆に、こんな無残にフィッティングされたものも良く目にします。
ズリ下がるとか痛いとか、不満があれば速やかに購入店に相談をおすすめします。
我慢して掛けているのって馬鹿馬鹿しいですよ。
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