当ブログの記事「
悲しいお知らせ」にコメントをいただきました。
滋賀県にある
近江時計眼鏡宝飾専門学校が、
来年度から時計眼鏡宝飾学科の募集を停止して、時計科と時計宝飾科だけになるそうです。
日本で初めて漏刻を設置した天智天皇を祀る神社として創祀された経緯から、
近江神宮の付属施設として開校した専門学校ですが、
眼鏡科だけが廃止になるという、この業界の将来を暗示していると感じるのは私だけではないはずです。
これで、眼鏡専門学校は、東京眼鏡専門学校と、
名古屋と岡山にある大手小売店が経営している2校の計3校になります。
日本眼鏡技術者協会の認定眼鏡士制度から
国家資格の「眼鏡作製技能士」に移行するにあたって、
技能検定を受けるため必要なものは2年(2級)あるいは5年(1級)の実務経験だけとなりました。
そして、眼鏡作製技能士の検定試験はこの眼鏡学教本を一冊勉強すれば良いだけです。

これまでは、眼鏡専門学校を卒業さえすれば、自動的に「SS級認定眼鏡士」の資格が与えられましたが、
これからは眼鏡専門学校を卒業しても、眼鏡作製技能士国家検定の受験資格が与えられるだけなので、
2もしくは3年、年間数十万円の学費を出してまで行く必要もなくなりました。
わずか4,000円(税別)で手に入る眼鏡学教本を一冊買って、
たったの320ページ程度読み込みさえすればよいので、独学で充分です。
ということで、近い将来、他校も同じ運命を辿ることになるのではないかという気がします。
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3月中旬に、高校三年生の男の子のメガネを調整しました。
主訴は「
眼精疲労」です。
片眼遮閉屈折検査から両眼視機能検査を経て、両眼開放屈折検査にて
R=Sph-10.00D Cyl-0.25D Ax40
L=Sph-11.00 Cyl-1.00D Ax165 6.50△B.Inの完全矯正値を得ました。
ワース4灯は正常、
輻輳近点は5cm程度で、眼球運動には問題ありませんでした。(むしろ良好)
所持のメガネは、
遠用(常用)
R=Sph-7.00
L=Sph-7.50d Cyl-0.50D 180近用(勉強用)
R=Sph-5.00D
L=Sph-5.50D Cyl-0.50D Ax180常用のコンタクトレンズは
R=-5.00D
L=-5.50Dです。
眼科で
「目が疲れる」と訴えるたびに、コンタクトも
どんどん弱くなっていって、
遠用眼鏡でもコンタクトレンズでも0.3とか0.4がかろうじて見える程度になっていました。
勉強用にいたっては遠点距離が20cmほどで、むしろ猫背になって顔を近付けていないと見えていない状況。
18歳で調節力も充分あり、
6.5△の外斜位がありながら輻輳近点5cmまで持っていける良好な輻輳力があります。
目が疲れる原因は、
むしろ、弱すぎて見えなさ過ぎる屈折矯正にあるのだろうと推測して、
そして、外斜位による輻輳性眼精疲労の可能性も考慮して、
常用度数を
R=Sph-9.00D Cyl-0.25D Ax40 1.50△BIn
L=Sph-9.50D Cyl-1.00D Ax165 1.50△B.inとしてメガネを調整しました。
内心必要ないのではないかとは思ったのですが、ご希望により
勉強用として
R=Sph-6.75D Cyl-0.25D Ax40 1.50△BIn
L=Sph-7.25D Cyl-1.00D Ax165 1.50△B.inを、使用中のメガネのレンズと交換しました。
(常用眼鏡に慣れるまでの橋渡しとしても使えます)
現在、ご本人は大阪に行かれているということですが、
先日お母さんから連絡がありまして、
「良く見えるようになって快適だ」というをおっしゃられていたそうです。
良かった、良かった・・・
たまに、
「
見え過ぎて疲れる」
という摩訶不思議なフレーズを聞きますが、
見えることは当たり前であり、見え過ぎるなんてことはあり得ないと思うのです。
「見えてはいけないものが見えてしまう」というかたはいらっしゃるのかもしれませんが、
それはまた別の次元の話です。
「見え過ぎる」と
「強過ぎる」は違います。近視の過矯正、遠視の低矯正、すなわち
遠視性デフォーカスという屈折状態では
「
強過ぎる」ということになり、これは良くありません。
そうではなく、適正な屈折矯正をすることにより、網膜上にフォーカスが合う屈折状態で得られる見え方は
当たり前のものが当たり前に見えているだけであり、
決して「見え過ぎ」ではないのです。
むしろ、「見え過ぎて疲れる」という状態は、
それまでが「見えなさ過ぎている」のだと思います。
見えなさ過ぎる状態に慣れてしまっていて、
当たり前に見えるようになると情報量が増えて脳の処理が追い付かないということでしょうか。
この国では、近視のメガネは弱く合わせる方が良い、
という
エビデンスに反した古い考えが未だに根強く
弱すぎるメガネで損をしているかたが多いように思います。
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マスクによるメガネの曇り対策については、過去にも何度か書いておりますが、
まずは、マスクの上部を二つ折りにして密着させるのは基本、

そして、ポケットティッシュを1枚、
あるいは、ティシュペーパーを4つ折りくらいにしてマスク上部に沿わせ装着すると
さらに曇りにくくなります。

数日前より花粉が多く飛び始めておりまして、
私も、特に午前中は鼻水が止まりません。
ティッシュを挟んでおくと、マスクが鼻水に塗れて不快な思いをすることも無いので
おすすめです。
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弊社(当店は法人登記しています)の業務委託している社会保険労務士事務所より、
厚生労働省石川労働局の最低賃金のお知らせが来ました。
当業界は特定最低賃金適用除外のようなので、時給861円が最低賃金となっています。
あれ? もしかして私の賃金下回ってるんじゃね?と思って時給計算してみたら、大丈夫でした。
もっとも、仮に下回っていたとしても、私は雇用者側ですので適応外になりますが。
当業界は、
ブラックな噂には事欠かきません。
(まあ、当店も超が付くほどブラックではありますが、従業員は居ないので問題はありません)
低賃金、長時間労働、非正規雇用の労働力の使い捨ては当たり前、
正規雇用でも、サービス残業とか、ノルマ達成のための自腹購入とか、ノルマを達成できないとボーナス減額とか、
出自不明の噂レベルで、どこまで信用できる話かわかりませんですが、
でも、冗談や大げさには聞こえないような生々しい話も聞き及びます。
労働監督局から指導を受けたなんて話もしばしば耳にしますし
新聞記事で目にもします。(割と最近見たような気が・・・)
例えば、1日8時間・月に25日働くとしたら200時間、すると最低賃金は172,200円になる計算ですが、
うーん、この業界の皆さん、そんなに貰えてるのだろうか。
人を雇うと、賃金以外に、諸手当や厚生費など、諸々の経費が掛ります。
この不景気な時代に、それだけ払えるほど利益が上がっているのか、ちょっと心配になります。
もっとも、私が心配することでは無いのですけれどね。
ちなみに、私が初めて勤めた大阪の店での初任給は、38年前ではありますが、160,000円ほどでした。
そこから所得税、保険料などを引かれて、残業代が数時間付いて手取で140,000円ほどで交通費は別途。
休みは週イチ、8時間労働でしたので、月に200時間をちょっと超えるくらい、有給休暇は初年度は無かったような・・・
これが一番条件の良いところで、他の面接を受けた店では、これよりも2~3万円ほど少なかった記憶があります。
まあ、法令とか物価とか、現在とは違いますので比べられませんが、
今思うと、当時からすでに結構ブラックな業界であったように思います。
ともあれ、この業界で働いている皆さん、特にお若いかた、
地域で決められている最低賃金を割り込んでいないか、見直してみてください。
それと、
将来的に継続的に雇用されるのかも重要なポイントです。
若い(≒安い)労働力の使い捨てなどはブラックな企業の常套手段ですよ。
まあ、私が就活中の学生だったなら、
給料安い、労働時間長い、休み少ない、土日祝日休めない、将来の展望・・・・・・・
まずはこの業界は選ばないだろうと思いますけどね。(;^ω^)
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先のブログ記事の「キズ1年保証」ですが、
当店の取引先では、SAビジョン取り扱いのKODAKブランドの硝種のうち、
PP(パワープロテクト)コート、PHP(パワーヒートプロテクト)コートのみ該当になります。
ですので、当店で販売のすべてのレンズが適応になるのではありませんのでご注意ください
KODAKブランドのレンズは、屈折率1.60と1.67のメーカー常備品と、
カラー染色の単焦点レンズのみ使用しております。
特注研磨品になりますと、特注加算料金の関係で、キズ保証のメリット以上の価格的なデメリットがあり、
また、特注納期や、製作範囲、レンズの薄型化の制約などもあるので、他メーカーを使うことが多いです。
キズ1年保証自体、適応になる事例も少ないので、
お客様の利益等も踏まえて、総合的に考えてこうしています。
さて、
レンズの「キズ1年保証」以外にも
メーカーによっては遠近両用レンズが合わなかった場合の交換保証などがあったりします。

こうした「メーカー保証」だけでなく、小売店独自の「保証」というのもあるわけですが、
では、その「保証」の原資はどこにあるのか?
当然、メーカー保証の場合は卸価格に、
小売店独自の保証の場合は小売価格に転嫁されると考えるのが普通です。
第三者の損保保険会社が絡んでくるとしても、その保険料は、卸価格や小売価格に転嫁されているのです。
ですので、私自身は、メーカーによる「保証制度」については手放しで歓迎はしていません。
世の中には、この保証制度を頻回に使う小売店や、悪用する小売店もあると聞きます。
当店では、特に累進レンズの販売時には、お客様に合うか合わないか、しっかり検討してから販売しますので
全くゼロではないですが、極めて少ない頻度しか発生しません。
頻回に使う店のために、一律に卸価格が押し上げられているとしたら、
当店にとっては損失です。
時々、
「もし合わなかったら再処方するので保証期間中に持ってきてください」
などとメガネ屋に保証を強要するような眼科処方があったりします。
というか、合わないかもしれないようなテキトーな処方箋なら端から発行しないでほしいです。
「当院での完全矯正値はこうこうこうなので、後は患者さんと相談して勝手に決めてください」
と処方箋ではなく、情報提供書をお渡しいただき責任丸投げしていただいたほうがよほどお互いのためです。
それを基にして、お客様とメガネ店がどういうメガネにするかを相談して納得して決められれば、
眼科にも、お客様(患者さん)、メガネ屋にとっても、WinWinWinの関係が成り立ちます。
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