某レンズメーカーにこんなメールを送ってみました。
東証プライム上場の、世界的な光学メーカーです。(笑

担当者とは、20年近くになると思いますが、古い付き合いなので、軽く茶化すつもりだったのですが、
5分もしないうちに電話が掛かってきました。
担
「何かありましたか?」私
「え?CNNのニュースでやっとるけど、ブルーライトカットに効果がないって正式に結論出たよ。」ちょっと見てみます、と一旦電話を切って数分後また掛かってきました。
さっきまでは静かだった電話の奥で、ガヤガヤとどこかに電話をしているような声が複数聞こえました。
もう17時の就業時間を過ぎたところなので、残業決定のようです。
担
「確認しました。営業所の誰も知らなくて・・・」私
「呑気やなあ。下手すると業界の信頼を揺るがす大事になんで。」すると、担当は、当社ではパソコン用途よりも、自然光に存在する有害な光線お捉えて云々、などと弁明してきたので、
私
「それはわかっているけど、俺に言い訳したところでどうなるもんでもないやん。
そうじゃなくて、消費者はパソコン・スマートフォンから有害なブルーライトが出てきていると信じ込んで、
それに余計な費用掛けてたんだぜ?
消費者が納得するようなアナウンスを会社として出さんと、また、消費者の信頼をなくすことにならんかい?」"また"と強調したのは、過去にとあるスキャンダルがあって世間を騒がしたことがあるからです。
とまあ、そういうことを少し話して電話を切りましたが、
各メーカー、どういう対応をするのか見ものです。
今現在、他のメーカのHPを見ても、特にこの件に言及しているところはありませんでした。
知らん顔してフェードアウトさせていくつもりかな?
以前にも書いていますが、
ブルーライトカット自体は、まったくのデタラメやインチキではないと思っています。
世の中には、光に対して感受性が高いというか敏感なかたがいらっしゃるのは事実で、
昔から、レンズにブラウンやカーキ系の色を入れると、目が楽な気がするという声はありましたので、
医学的な根拠までは無くとも、光量を抑え羞明を防ぐ効果はある可能性があります。
ただ、パソコン画面やスマートフォン画面から発せられるブルーライトなぞ、
自然光に含まれるブルーライトの強さとは比較にならないほど少ないわけで、
パソコン画面やスマートフォン画面の光すら眩しくて眼精疲労を感じるなら、
日中の外出や、採光の良い部屋での生活や仕事なんて、とてつもない眼精疲労を起こすと思うのですが。
個人的な意見ですが、OA作業で感ずる眼精疲労は、
調節・輻輳に起因するもの、
瞬目が減ることによる角膜表面の乾燥、
あるいは、精神的なものが多いのではないかと思っています。
この精神的なもの、
例えば好きな動画やゲームならいくらでも見ていられるのに
顧客管理のアプリケーションを開いたとたんにどっと疲れる、ということです。
個人的に痛感しています。
金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102
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ブルーライトカットのめがね、目の負担軽減の助けにならず 国際研究で結論---------以下引用----------
(CNN) めがねにブルーライトをカットするフィルターを付けても、コンピューター作業による目の負担を軽減したり、網膜を保護したり、睡眠の質を改善したりする効果は期待できないかもしれない――。そんな研究結果が17日の学術誌に発表された。
----------引用ここまで----------
ブルーライトカットメガネは眼精疲労や睡眠の質を「改善しない」可能性---------以下引用----------
ブルーライトカットメガネが、非ブルーライトカットメガネと比べて目に特別な効果がないと新たな研究は結論づけた。これまでの研究では、これらのメガネが目の疲れ、睡眠の質、頭痛、全体的な目の健康を改善するとされていた。
----------引用ここまで----------
見出しと、序文のみ引用いたしました。
詳細は記事をお読みください。
ブルーライトカットについては、
説ブログでも懐疑的な見方をしてきました。
目に青葉 ・・・・・体と心のメンテナンスブルーライトブルーライト・続きレンズのオプション小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見青い衝撃電器店にて白山麓へブルーライトのネット記事バーチャルリアリティ・その6(MetaQuest2)eSPORTS対応メガネブルーライトカットの意味ある?ざっと検索しただけでこれだけ出てきました。
一番古いものは、2014/06/13(金)、ブログ開設から11日目のものでした。
当時は、言い出しっぺの某大手量販店、
そしてそれに乗っかった世界中のレンズメーカーに喧嘩を売るようなものでしたので
記事を書くことを逡巡した記憶があります。
でも、今なら堂々と言えます。
リコールしたほうがええんちゃう?尚、当店では、私のほうから持ち掛けてブルーライトカットのレンズを販売したり
オプションを付けたことは一度もありません。
お客様に求められたときに、
「ブルーライトカットが目に良いという医学的根拠はない」ことを説明したうえで
それでも付けて欲しいと要望された場合のみ、実費を頂いて付けたことが数度(5回以下)あったと記憶しています。
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昨日の続きになります。
先ほど、もう10年以上前になりますが、以前、取引のあったレンズメーカーが営業に来ました。
念のため、私が信用を完全に見限った2つのメーカーとは違い、
何か粗相があって取引を止めたわけではありません。
もうレンズの種類もいろいろと変わっていたので、
HPのレンズガイドなどを確認していましたら、ちょっと目を惹くレンズがありました。
昨日、凸レンズの度数がSphとCylの合算で10ディオプトリーを超えた場合、
0.25Dではなく、0.50D単位でしか製作できないと書きましたが、
S+C合算で+12ディオプトリーまで、0.25D単位で製作できるレンズがありました。
屈折率1.74の両面非球面レンズ 、しかも、薄肉加工にも対応しています。
薄肉加工に非対応だったことがこのメーカーと縁遠くなった理由なのですが、
10年の時間を経て、対応できるようになっていました。
採用!これだけで十分、採用するに足りる理由になります。
お子様の強度遠視用のレンズ、あるいは、無水晶体眼の遠用レンズだったらば、
この製作範囲があればほとんど対応可能かと思われます。
無水晶体眼の近用レンズで、12ディオプトリーを超えてくると
レンチキュラーのほうが薄く作れますのでそちらで対応となるでしょうか。
口座は残っているようなので、契約書やなんちゃらとか余計な手続きは必要ないので
さっそく取引再開することにしました。
当店は、取引先については、来るもの拒まず、去る者追わず。
利用する値のある商品は採用しますし、そうでないものは採用しません。
もし自信のある商品があれば、是非持ってきてください。
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今朝、まだ空が明るくなる前の時間帯ですが、ふと目が覚めました。
まだ活動を始めるまでには相当に時間があるので、もう一度眠ろうとしましたが、
ふと、昨日のことを思い出して寝付けなくなってしまいました。
今日はやや寝不足で、少々不機嫌です。
ただし、
プロフェッショナルな眼鏡技術者として、
お客さんにこの不機嫌をぶつけることは絶対に
ありません。(笑
昨日のこと、というのはもちろんブログ記事にした件です。
他人のふんどしで相撲を取ろうと目論む、ずうずうしいYoutuberのことです。
どう考えても、レンズの取引はHOYAしかないというのが
嘘松っぽいです。
エグゼクティブ型の二重焦点レンズは仕入れ値が高い(ものすごく)ので、
その仕入れ代をケチって安直に借り物で済ませようとしたに違いありません。
当店には加工済みのエグゼクティブ型レンズのサンプルがありますので、
これ見よがしに載せておきます。(笑




(流用されないように透かし入りw)
レンズの取引がHOYAしかないというのが本当だったら、
メガネ専門店として、プロフェッショナルな仕事は出来ないと思うのです。
HOYAはもの凄く合理的な会社で(←別に褒めてはいない)、
販売量の少ない硝種はどんどん切り捨てていきます。
エグゼクティブ型はもちろん二重焦点のバリエーションも少なく、
レンチキュラー(主に白内障手術後に使用)も原始的な仕様のものが一種類しかなく、
ガラスの非球面レンズもラインナップにありません。
そんなレンズは需要も無いし、販売はしない、という場合もあるでしょうが、
そもそもHOYAは製作範囲外特注も、ほとんど受けてくれません。
強度の乱視やプリズム処方の場合、製作できないことが多いです。
当店ではそのため(だけではないですが)、東海光学など数社と取引契約をしています。
東海光学は、製作範囲外とされている度数でも、特注窓口に相談すれば、条件次第で受注してくれます。
しかし、やはりレンチキュラーやバイフォーカルなど弱いところもあるので、
この2社だけでは足りない場合も出てきます。
伊藤光学、イトーレンズ、日本レンズ、昭和光学など、日本の中堅メーカーとの取引がひとつあるといいですね。
お互いにOEMなどで商品を融通し合っているので、この国で流通しているほとんどの硝種が入手可能です。
個人的には昭和光学をおすすめします。
私の眼鏡学校の時代の恩師の経営する会社ですが、各種レンズがリーズナブルに入手できます。
もちろん、エグゼクティブ型二重焦点も入手可能です。
さて、この
「エグゼクティブなレンズ」私は、特に度数や、レンズの種類を持って「特殊」という単語は使わないのですが、
このエグゼクティブ型の二重焦点レンズだけは、ある意味「特殊」だと考えています。
一般的な老眼に対する遠近両用レンズとしてはほとんど使用することが無く、
小児の調節性内斜視の矯正用以外に使用することは考えにくいからです。
理由はリンク先に書いた通りです。
私の40年ほどの眼鏡技術者の経験に於いても、このレンズの使用経験は30件にも満たない程度ではないかと。
生涯に一度も経験の無い眼鏡販売従事者も多いのではないかと思います。
昨日電話してきたYoutuberのかたもそうかもしれませんね。
取引先に取り扱いがないくらいなので。
このレンズ、加工が難しいんですよね。
しかも、加工機械によって、加工の仕方や出来が変わるので、
加工機械が変わるたびに、毎回、苦労させられます。
後面倣いで加工すれば、少なくとも失敗は無いのですが、
そうするとレンズが前方に出っ張ってしまうので、
少しでも見栄え良く加工するためにはティルト加工でヤゲン位置の移動をしないといけません。
そして、だいたい、2組くらい加工したころには加工機械が代替わりしているので、
また一から操作を考えないといけません。
そういえば、現在使用している加工機械になってからはまだ加工していないような気がします。
今、加工機械のマニュアルを見ましたら、やはりEXモードではデフォルトで後面倣いになっているようです。
ヤゲン位置を変えるにはティルト加工をしろ、と書いていますが、
この機械、ティルト加工の設定が独特で、手間が掛かるんですよねー。
画面でシミュレーション出来るので失敗は無いのですが。
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先ほど、名前を記憶の片隅から消したはずの某レンズメーカーの営業マンから電話がありました。
早口で会社名は聞き洩らしたのですが、
金沢に営業で回っているから当店に寄りたいとの趣旨でした。
名前を聞き返すと・・・
ふぅ・・・私と知らずに電話を掛けてきたんでしょうなぁ・・・
(私と知っていれば掛けてくるはずがない)
20世紀の終わりごろになりますでしょうか、
1.60の高屈折プラスチックレンズが、アッベ数36から同42の素材に切り替わり始めた時期のことです。
取引先の問屋が、
「○○から新しいレンズが出たからモニターとして使ってみて欲しい」と
私の度数のレンズを提供してくれました。
当時は、
Sph-2.00 Cyl-1.00
くらいの度数だったと記憶しておりますが、 提供されたのは屈折率1.60の単焦点非球面レンズでした。
早速、手持ちのツーポイントフレームのレンズをこのレンズに交換したところ、
何となく違和感を感じ、しばらくすると左眼が重いというか痛いというか、不快感を感じるようになり、
何か加工ミスでもしたのか?と点検しましたが問題は見当たりません。
別のフレームだったらどうなんだろうと思い、もう一組、自費で取り寄せてみました。
レンズを袋から出し、加工台の上に置くと、おかしなことにレンズの後面がペタッとくっつきました。
乱視のつけ方で前面トーリックと内面トーリックの2種類がありますが、
当時はすでに内面トーリックの時代で、内面トーリックのレンズを台上に置くと、
後面はマイナス乱視の軸方向が浮き上がるはずです。
前面トーリックかと思いメーカーに確認すると、前面非球面・内面トーリックだと言うのですが、
カーブ計で計測すれば、明らかに乱視は前面に付いてます。
状況を説明すると、翌日だったか、翌々日だったか、営業担当部長と工場の責任者と称する人物が、
片道2時間掛けてはるばる奥能登まで訪ねて来て、原因を私に説明しました。
「アニールの際、レンズ基材の耐熱性が高いことが災いして、 軟化した基材が重力によって垂れてくる」というものでした。
(レンズを成型した後、均質にするために再加熱することをアニールといいます)
ところが、 その工場の責任者と称する人物は、
「自然に、規則的に垂れているから実用上は問題ない」 という趣旨のことを私に言いました。
はぁ???非球面レンズというのは、収差の軽減のために高度な計算を行って決定した曲率が命なのですから、
その曲率が設計と違うものになっている以上、問題ないはずがない!
まあ、反論の余地はありませんわな。
何も言い返せずに、とぼとぼと引き上げていきました。
後日、
「アニールは前面のモールドに載せたままで、下に向けて行うようにしたので、
もうあのようなことは起こらない」と連絡がありましたが、時すでに遅し、
レンズメーカーとして、絶対に言ってはならないことを、
しかもテクニカルな部門の責任者が口にした会社など、相手にする価値もありません。
以降は一切の取引を止めました。
止めても困ることは何一つないので。
当時とは、体制も、中の人も変わってきているでしょうが、
御社とは未来永劫、取引するつもりはございませんので悪しからず。
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