最近は、自動車教習所の入所手続きの厳格化でほとんど無くなっていたのですが、
久しぶりに自動車教習所を卒業したものの、運転免許センターの適性試験で落ちたというかたのご来店がありました。
入って来られた数秒後に、右目が外斜することに気が付きました。
単眼遮閉屈折検査から両眼視機能の評価。
カバーアンカバーテストとオルタネイトカバーテストで左眼優位の間歇性外斜視でした。
プリズム矯正すれば、同時視・融像の両眼視は出来ますが、精密立体視までは程遠いというところ。
それでも、プリズムによる眼位矯正と、〇〇〇〇〇〇〇(メシノタネなどで書けません)を繰り返すうちに
少しずつですが、遠近感は出てきたようです。
国家検定資格「眼鏡作製技能士」は「疑い病名」であったとしても口には出来ないので
お客様に、深視力検査に不合格になる理由すらお答えすることができません。
こんなんどう考えてもオカシイので、一応「斜位」についてのご説明はしました。
年齢は40代後半、この年齢まで、何度もメガネを作っているし、
眼科にも掛かっているのに、「斜位」のことを聞くのは初めてだし、
そういう検査も受けたことが無い、とのことです。
それでいいのか?、この国のアイケアというやつ。1時間半くらい、いろいろとやりまして、最終的に
「どうしますか?」とお伺いしました。
諦めれば、教習所に払った教習料と時間が無駄になるし、
保証は出来かねますが、メガネで矯正することで両眼視機能は向上して
免許も取得できるかもしれません。
メガネの作製代金が発生することなので、私の判断ではなく、お客様の判断に委ねるしかありません。
仕事上、諦めるわけにはいかない、
ということで、メガネのご注文を賜りました。
眼球の可動範囲を広げる運動と、寄り目の強化をする運動の簡単なビジョントレーニングもお願いして、
一昨日、メガネのお渡しにご来店いただいたのですが、
メガネを掛けてしばらく深視力計の動きを見ていただいていると、
明らかに見えているのがわかる反応がありまして、
計測してみたらボーダーライン程度まで誤差が収斂していました。
もうちょっとメガネに慣れて正しく両眼視をする習慣が付いてくれば
深視力検査も問題なさそうな感じ。
絶対はお約束できない、という検査なので合格までは保証いたしかねますが・・・。
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平成34年はおそらく私の生きている間には訪れないので、
もう二度と免許更新に行かなくていいのかと思ったら、更新の通知はがきが来ました。(当たり前)

これは私の旧免許証ですが、
免許の条件に
眼鏡等(小特車及び原付車を除く)とあります。
これは、耕運機などの小型特殊自動車と50cc以下の原動機付バイクに乗車するときは、
眼鏡(コンタクトレンズ)による視力矯正は必要ないということです。
自動車免許の視力要件は3種類ありまして、
小特車及び原付車は
両眼で0.5以上、又は一眼が見えない方については、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.5以上であること。
中型第一種免許(8トン限定中型)、準中型第一種(5トン限定準中型)、普通第一種免許、二輪免許、大型特殊免許、普通仮免許は
両眼で0.7以上、かつ、一眼でそれぞれ0.3以上、又は一眼の視力が0.3に満たない方、若しくは一眼が見えない方については、
他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上であること。
大型第一種免許、中型第一種免許(限定なし)、準中型第一種免許(限定なし)、けん引免許、第二種免許、大型仮免許、中型仮免許、準中型仮免許は
両眼で0.8以上、かつ、一眼がそれぞれ0.5以上であること。深視力が基準を満たすこと。
という規定があります。
私の場合は、裸眼で0.5は見えるけれど、0.7までは見えないと判定されまして
こういう免許条件になりました。
新しい免許証でも同じです。
何が言いたいかと言うと、
裸眼視力がそこそこあると思う場合、まずは裸眼で検査を受けてください。
端から諦めてメガネを装用して検査を受けると、
眼鏡の条件に(小特車及び原付車を除く)という項目は付きません。
耕運機も原付バイクも、普段は乗らないかたでも、
万が一裸眼で乗車しないといけないという状況になったときに、
条件違反という交通違反を回避できます。
同じく、大型第一種免許、中型第一種免許(限定なし)、準中型第一種免許(限定なし)、けん引免許、第二種免許、大型仮免許、中型仮免許、準中型仮免許を所持されているかたも
乗用車に乗る際の眼鏡条件は外せるかもしれません。
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2007年の運転免許改正施行前の普通免許を所持していたかたは、
現在、「
中型自動車8トン限定免許」に変わっていて、
・車両総重量が8,000kg未満のもの
・最大積載量が5,000kg未満のもの
・乗車定員が10人以下のもの
の運転が可能です。これは(旧々)普通免許で運転できる自動車の範囲と同じです。
限定解除を受けるには中型免許(限定なし)の受験資格を満たす必要があるほか、視力要件の上昇、深視力検査ありとなります。
あるいは、さらに上位の大型免許、あるいは二種免許を取得する場合も、視力要件の上昇、深視力検査ありとなります。
で、これはお客様が自動車学校のかたから聞いて、そのお客様を通じて私も初めて知ったのですが、
「中型自動車8トン限定免許」を持っているかたが、中型限定解除や大型免許を受験して、
万が一、視力要件(深視力含む)を満たせなかった場合、
「中型自動車8トン限定免許」の現状維持ではなく、普通免許に格下げになってしまうそうです。 (*追記あり)
運転可能な車種は
・車両総重量が3,500kg未満のもの
・最大積載量が2,000kg未満のもの
・乗車定員が10人以下のもの
となります。
このお客様は、仕事で4トン車に乗っているので、
それが取り上げられたら仕事ができなくなるため、
大型免許を取得することを躊躇されているそうな。
万が一の時は、受験そのものを無かったことに出来ないものなのですかね?
まあ、深視力は不安定ながら、ボーダーラインまでは来ているので大丈夫だとは思うのですけれども。
で、このお客様ですが、
テレビを見ていると、時々人の顔が二重に見えることを自覚されていまして、
しかし、それが普通なんだと思い込まれておりました。
ワース4灯は完全に複視、コの字検査や時計テストの固視点まで二つ見えるくらいの複視を呈していました。
少なくない程度の外斜位と上下斜位がその原因で、プリズム矯正で正しく両眼融像が可能になりました。
43年ほど生きられてきて、斜位というものを初めて知ったそうです。
所持しているメガネを4本すべて持ってこられまして、
そのうち2本は割と最近作られていて、有名スポーツメガネブランドの相当にお高いメガネと思われますが、
すべて、眼位の矯正はされていませんでした。
そんなことは普通に調べてはくれんの?と聞かれましたが、他所様のことはまったく存じませんので、
ウチでは漏れなく確認しますが、他所様のことはわかりませんとお答えするしかないです。
時間あるから今から文句言ってくるとのことですが、
私には、けしかけることも止めさせることもできません。
店には店のポリシーとか都合とかがあって、
・プリズム矯正は一切しない
・眼科の処方箋の場合のみプリズム処方を受ける
・積極的に眼位の検査をする
いろいろなスタンスはあると思いますので、私が口を出すことでないことはわきまえています。
【*追記】「中型自動車8トン限定免許」を持っているかたが、中型限定解除や大型免許を受験して、
万が一、視力要件(深視力含む)を満たせなかった場合、
受験そのものを無かったことには出来ますが、
一旦合格した後、免許更新時に視力要件を満たせなかった場合に、普通免許に格下げになってしまうとのことです。
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前にも書いたような気がしますが・・・・・
声の感じからして、中高年の男性のかただと思うのですが、
「HPを見た。そちらでは深視力用のメガネが作れるのか?」という内容の電話を受けることがあります。
「YES」か「NO」の二択の答えを求めるというよりも
「YES」という言質を求めているニュアンスのほうが近いでしょうか。
つまり、
「お宅でメガネを作ったら深視力検査に通るのか?」というような感じです。
これはもうホームページに書いてある通りで、
多くの方が両眼視機能を考慮した眼鏡や練習により深視力検査に合格できるようになるのは事実ですが、
斜視や矯正視力の低下などにより両眼視機能を改善することができない場合があることもまた事実です。
必ずしもすべての方が深視力検査に合格できることをお約束するものではありません。ということです。
安易に「YES」とお答えできるものではありません。
割合で言うと数パーセントのかたは、斜視(間歇性斜視も含む)、片眼の視力低下、その他の理由で
深視力検査のボーダーラインである「3回連続の誤差の合計が6センチ以下」にまで達せない現実があります。
数パーセントというのは、5よりは大きいかと思いますが、二桁まではいかない数値になりますでしょうか。
ついでに言うと、年齢が上がればその割合も増えていきます。
深視力の相談を受けるようになってもう20年以上は経っていますし
その相談の数も300、あるいは400件を遥かに超えていると思いますが、
残念ながら上記のように一定数のかたにはご希望に添えない結果となります。
そして重要なことは、
全体の確率で見ると数パーセントという少数派にはなりますが、
その数パーセントに含まれるかたにとっては、この確率論は意味を持ちません。
「NO」なわけです。
これは、職業選択に直結する、この運転免許の持つ意味を考えると非常に重いことです。
ですので、はっきりと「YES」とは申し上げられないわけで、
電話口で歯切れの悪いお返事しかすることができません。
当店のウエブサイトにはブログも含めて膨大な量の深視力に関するコンテンツがありますので、
そのすべてを読んで欲しいとまではいいませんが、
深視力のためのメガネこちらのページだけでも(下半分だけでも良いです)目を通していただいて、
それでご納得がいくならば、ご予約の電話をください。
よろしくお願いいたします。
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過去にも似たようなことがあって、デジャブのような気もしますが・・・・
「今しがた県の運転免許試験場で深視力検査に落ちた」、というかたが、
「練習
だけさせてくれ」と突然来店されました。
深視力検査については原則、予約制で賜っておりますが、
たまたま時間は空いていたのでお断りするのも気が引けたので
深視力計を引っ張り出しましたが、当然、わかるはずもありません。
深視力検査に落ちるのは、何かしらの理由があるからで、
10分ほど、あるいは30分でも1時間でも大差ないですが、
その理由を解決せずに少々練習したところで、
ほとんどの場合どうなるものではないです。
メガネは使用されていないようなのですが、
過去の更新はどうしたのかと尋ねると
何となくボタンを押したら合格した、ということです。
現在は、その「何となく」もさっぱりわからないそうです。
深視力検査に落ちるのは、何かしらの理由があるからで、
その理由を何とかしないと無理ですよということをお伝えしましたが、
ご本人は、(当店で)
メガネを作るつもりはさらさら無いということらしいです。
それでも何とかならんか、と要求されますが、
メガネを作らないとなると当店ではこれ以上出来ることが何もありません。
残念ながら、メガネ屋はメガネを作るのが職業であり、
ドラクエの僧侶や魔法使いのように、呪文や魔法は使えないのです。
というか、ドラクエにも深視力がわかるようになる呪文はありませんけども。
パルプンテなら”何かが起こる”かもしれませんが、
大体の場合、望んだ結果が得られない結末となるでしょう。
見た感じ、視線や目の動きに何ら異常はなさそうなので、
適切な屈折矯正と、必要ならば眼位の矯正をすれば、見えるようになると思うのですが・・・。(多分)
そのためにはメガネを作らないといけないのですが、
それを拒否されてはメガネ屋としてはなす術もありません。
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