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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

残余乱視について質問がありました

朝イチに、何やら「けったいな」電話がありまして・・・・

普通なら、
「○○の△△と申しますが、お聞きしたいことがありまして・・・云々」
という件からはじまるのが社会的な常識だとは思うのですけれども。

とりあえず、内容は、

S+0.50D C-1.00D Ax90の眼に、乱視軸を間違えてS+0.50D C-1.00D Ax180とした場合の残余乱視

という趣旨の質問でした。

要するに、
S+0.50D C-1.00D Ax90の眼に対して、
S+0.50D C-1.00D Ax180と処方を書き間違えたり、メガネ屋が間違えて作ってしまった場合
それを掛けた患者(消費者)はどうなるか?
ということです。



これに回答する場合、
相手がどういうレベルにあるかたかわからないと、非常に答えにくいです。
単なる一般の消費者のかたかもしれないし、同業者かもしれない、医療関係者かもしれません。
同業者、医療関係者にも、その知識レベルには差があります。
社会的な常識の点もそうですが、こういう事情もあるので、
自身の職種や立場みたいなものをあらかじめ名乗っていただきたいということです。


そこで職業を聞くと「検査に従事している」ということでした。
正直なところ、検査に従事しているかたがこれを疑問に思うとしたら、ちょっと不安になるレベルではあります。

結論として、残余乱視は倍になります。
とお答えすると、
符号は?
と聞かれました。

はぁ?
「符号」というのは、数字の頭に付いている「+」や「-」のことですが、
符号なんてどっちでも関係ないというかどちらでも表記可能です。
この場合の正確な残余度数は
S+1.00D C-2.00D Ax90
とするのが、まあ、わかりやすい表記ですが
S-1.00D C+2.00D Ax180
でも正解です。
この二通りの表記はどちらも同じ度数です。

度数変換と言いまして、眼鏡専門学校では、たぶん、最初の1週間のうちに習う基本です。
検査の場においては、調節力の介入を防ぐため
乱視レンズはマイナスレンズを使う事になるので、
普通はマイナスシリンダー(C-*.**)で表記することになりますが、
レンズの発注の段階で、プラスシリンダー(C+*.**)に変換しないといけない場合もあるので、
これは瞬時に頭の中で変換できるようにならないとダメです。


それと
この場合の考え方は?
と、これまた電話口で答えるのが難しい質問があったのですが、
まあ、考え方も何も、単純に ↓ です。
お馴染の(?)主経線で考えるとわかりやすいです。(たぶん)

190821_1.jpg

乱視というのは、眼の屈折異常と逆の屈折を持つレンズで相殺して屈折矯正するものです。(上段)
それを乱視軸を反対に間違えてしまうと、屈折異常の量が倍になります。単純にそれぞれを足すだけです。(下段)


今回の質問は、乱視軸が逆なだけなので、単純に残余乱視は倍になるだけですが、

S+0.50D C-1.00D Ax90と処方すべきところ、9を8に書き間違えてしまったとします。
つまりAx80になると、これは三角関数を駆使しての計算が必要です。

S+0.175D C-0.35D Ax130
度数変換しますと
S-0.175D C+0.35D Ax40
となります。


尚、こういう問い合わせは、電話よりもメールでいただいたほうが助かります。
来客中や手の離せない仕事中に電話を頂いてもお相手出来ない事もありますので。

メールなら手の空いたときに返事が出来るし、
もし残余乱視のような計算が必要な場合、正確に計算した返答ができるからです。
三角関数を暗算できるほどの優秀な脳みそは持ち合わせておりません。

尚、メールには、お名前と職種、連絡先くらいは記載をお願いします。
匿名のメールに対しては、それなりの返答しか出来ません。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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自覚的屈折検査の返答

以前も同じような趣旨のことを書いたかもしれませんが、重要なことなのでもう一度書きます。


顎を台の上に乗せてピッピツと屈折度数を測定する装置があります。
オートレフラクトメーターといいまして、おおよそ何処の眼科でも眼鏡店でも設置してあるでしょう。
これを「他覚的屈折検査」といいます。

これで得られたデータを基に、検者と被検者が対話方式で、
より正確な屈折度数を求めて行くものを「自覚的屈折検査」といいます。
なんか、この自覚的屈折検査を省くメガネ店があるとか聞きますが恐ろしいことです。
それはさておき、

この自覚的屈折検査の過程で
反転させた前後でどちらが見え易いかを問う場合があります。

この「トワール」「クロスシリンダー」と呼ばれる検査器具を使う場合などです。

190322_1.jpg

あるいは、この「レッドグリーンテスト」や、偏光板を使った「偏光レッドグリーンテスト」では、
赤が見易いか緑が見易いかを尋ねられます。

190322_2.jpg

明確に違いを感じられるときは、お返事は即答頂けますが、
違いが微妙になってくると、お返事の歯切れが悪くなってきます。
そうすると、お客様の表情に、不安や、ちゃんと答えられない焦りや罪悪感みたいなものが現れることがあります。

はい、それで良いのです。
この検査では、「判断が付かないところ」を探しているので、
お返事が滞るというのは、正しい反応で、その場所を探していたのです。


例えば、レッドグリーンテストですが、
視力表から届いた光線が、角膜や水晶体で屈折し、その焦点もしくは最小錯乱円が
網膜の前後どちらかにあるのか調べています。
赤が強ければ網膜の前方、緑が強ければ網膜の後方、同じならば網膜上ということです。
ただし調節が介入している場合があるので、「緑が強い」状態以外は完全には信用してはいけません。


「トワール」の場合は、反転させることで、プラスとマイナスの度数を付加させますので、
マイナスが見え易ければ度数をマイナス側へ、プラスが見え易ければ度数をプラス側へ寄せる、という形です。
どちらも同じだとすれば、現在の度数が正しいということになります。


「クロスシリンダー」も同じことです。
最小錯乱円を網膜上に置いて、反転前後で見え方を比較します。
反転前後で最小錯乱円の大きさが変わることで明瞭度が変わるのですが、
変化が無い時はその乱視角、乱視度数が正しい、と判断できるわけです。


私たちは、お客様の返答だけではなく、表情の変化も観察しながら検査をしていきます。
無理に答えようとか、どちらかはっきりさせないといけないのか、などと考え込まないで、
感じたままをお答えいただければ結構です。


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内斜位の相談が続きました

内斜位による複視の相談が続きました。(同じく女性です)

脳外科でMRI検査の結果、異常無し。
有名な眼科開業医のもとを訪れると、異常無しで、サンコバと思われる点眼薬と
ビタミン剤を処方されて様子をみましょう、とのこと。

プリズムレンズの要望をしたところ、
理由の説明も曖昧に「必要無いでしょ」で一蹴されたという事で、
「途方に暮れて(お客様の弁)」当店に電話をしてこられまして、
当日のうちにご来店されました。


単眼を遮蔽しての屈折検査で弱度~中等度の近視性乱視がありました。
カバー・アンカバーテストでは内斜位、
オルタネイトカバーテストでは、10△は遥かに超えるであろう量の内斜位の動きを見ました。

近視の内斜位は、まず球面調整で様子をみますが、全く変わらず。
右目に6△を基底外方に入れ、左に5△(6△は基底が内方を向いていたため)入れると
「あっ!」
と、思わずお客様の口から声が出ました。
二つに見えていた視力表の画面が重なって一つになったとのことです。

結局、一部融像除去眼位は完全矯正値で17△基底外方左1△基底上方となりました。
近視の基底外方は耳側の厚みが大きいこと、
将来的に斜位量が減る可能性も無い事は無い、など、いろいろお話ししながら
複視が解消するもっとも弱い量でプリズムレンズを調製しました。
内斜位は、全量の矯正をしないと複視が消えないことも多いのですが、
これよりは弱い度数で複視は解消したのが幸いでした。


強いプリズムレンズ、特に内斜位では、色収差や像面の湾曲・歪曲を感じたりして掛けにくい場合も多いですが、
複視の辛さのほうが圧倒的に強いので、割と短期間で慣れて頂けます。
お渡しした当日、そのまま掛けて帰られました。

眼科で、けんもほろろな対応をされた時は途方に暮れたそうですが、
明るい笑顔で帰って行かれました。
お役に立てて幸いです。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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妥協点

近視・遠視・乱視の屈折異常のあるかたに対して、
単眼遮蔽屈折検査の後、両眼視機能の評価をし必要ならばプリズム矯正をした後、
両眼開放屈折検査をして、調節バランステスト、調節緩解テストを行えば、
いわゆる「完全矯正値」が得られます。

無調節状態で、無限遠から来た平行光線が網膜上に点結像する状態です。
静的屈折状態において、平行光線が網膜上に点結像すると言い換えても正解です。
そして、これは「正視」のかたと同じ屈折状態です。

つまり、屈折異常のあるかたが、「完全矯正値」で調製したメガネを装用すれば、
「正視」のかたと同じ屈折状態
になるわけです。


私のメガネは、自分で自分のメガネの度数を決めるようになってからは、常に完全矯正値です。

190211_1.jpg

これはもっとも最近合わせたメガネレンズの袋です。
度数は
R=Sph-3.25D Cyl-0.50D Ax90 Add2.50D
L=Sph-3.50D Cyl-1.00D Ax70 Add2.50D
で、この度数での矯正視力は右1.5、左2.0です。
右目は網膜裂孔の際の飛蚊症で、左に比べて少し見え方が落ちています。


個人的には、屈折異常の矯正は、完全矯正値が当たり前だと思っています。
調節・輻輳・縮瞳という「近見反応」のバランスを保ち、
「両眼視機能」を最大限に発揮できる環境に置くことができるからです。

ただ、完全矯正値にすると、違和感を感じたり、眼精疲労を訴える場合があるので、
誰でも完全矯正というわけにはいかないことも多いのが現状です。
その原因は、乱視だったり、左右の屈折差だったり、調節力の低下だったりと様々ですが、
「見え過ぎて疲れる」といった主訴もあったりします。
(見え過ぎというよりは、それまでが見え無さ過ぎているだけのことが多いです。)


それで、違和感を感じる場合は、度数を下げざるを得ないのですが、
どこまで下げるかは、ケースバイケースとなります。



例えば
Sph-0.50D Cyl-1.50D Ax20
という眼に、完全矯正値を入れると空間が曲がって見えるということがあります。
乱視の度数を0.50下げて球面値に0.25を加える(等価球面理論)という方法を使えば
網膜像は、点から錯乱円になり矯正効果は落ちます。
これでも違和感が残ってしまい乱視角を水平方向に10度ズラしたとすると
残余乱視が合成されて、さらに乱視矯正効果は34%も落ちてしまいます。


あるいは、
R=Sph-0.25D
L=Sph-4.50D

という不同視眼。
単純に、左目の度数を上げれば矯正視力は右目に近付くような状況です。
この左右差の耐性には個人差があって、
L=Sph-1.00Dくらいでも違和感を訴える場合もあれば
いきなりSph-4.00Dくらいでも大丈夫なかたも(まれに)いらっしゃいます。

私たちの目は、両眼のチームワークで「両眼視機能」という非常に高度な能力を持っていますが、
不同視眼の未矯正では、その機能も十分に活かせません。
低矯正のまま、長期間の放置は、外斜位にも繋がります。


良好な矯正視力を得ようとすれば違和感があるし、
違和感を無くせば矯正視力が不十分、ということですから、
なるべく高いところで折り合いをみつけたいところです。

しかし、なるべく高い妥協点を目指せば違和感のクレームが出ます
クレームの出ないように妥協点を下げると、それはそれでお客様の利益に繋がらないかもしれません。


店の不利益にならないようにするためには、クレームを出さない対応をしたいですが、
クレームを嫌えばお客様の不利益に繋がるわけで、
このあたりのせめぎ合いは難しいです。



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検査の依頼

昨日、男性より電話がありました。

「30cmの距離で、近見視力0.5以上あることの証明が欲しいので検査をしてくれ」

という内容でした。
どうやら、近見視力の測定には、当店にあるような(当店にしか無いような)特別な近用視標を持った器機が必要だと思われたようです。

実は、近見視力だけの測定でしたら、このような検査機は必須ではありません。
必要な視力表は、どこの眼科でも所持されているはずです。

180818_1.jpg

ひらがななのに「万国」というのもどうかと思うのですが、
中には、30cmの距離で見たときの視角を計算して視力がわかる、ひらがなとランドルト環による視力表が印刷されています。

180818_2.jpg
(古くて色褪せたりシミが出来てますが・・・)

近用視力を測るだけならこれで十分です。というか、これがもっとも信頼できる近用視力表です。


当店に設置の器機は、視力よりも、
眼位、融像、不等像、調節ラグ、加入度数、左右の調節バランスなど、
近見時の両眼視機能を調べることが目的です。


そして、職場だとか、何かしらの資格試験に提出する「証明書」は、
普通は、医療機関で、医師の診断書みたいなものが必要だと思います。
街の片隅で細々とやっているぁゃしぃメガネ屋のものが有効とは思えません。

ということで、眼科にご相談いただくようにお話しいたしました。



また、本日の午前中のことですが、
「小学3年生の子供の両眼視機能検査をして欲しい」
という電話がありました。

当店はメガネの小売店です。
基本的に、お客様との共同作業でメガネの処方度数を決定するために、
必要な情報の収集の一環として種々の検査をしておりますが、
診断目的のためにやっているのではありません。
その収集した情報から色々とご説明することもありますが、それは診断とは違います。

ただ、当店に相談が来たその理由は、
「眼科で両眼視機能について相談したけれど取り合って貰えなかった」
ということなのですけれども。 (-_-;)

ただ、カバーテストなどで、眼位の定性の把握は数秒で出来ると思いますので、
やった上で、特に異常無しと判断されたのかもしれませんが。



結論として、
当店はメガネ店ですので、メガネ調製(作成)を目的としない検査はお引き受けいたしかねる、
というのが基本的なスタンスですので、事情をご理解のほど、よろしくお願いいたします。


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