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こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

ビジョントレーニング

当店では、お子様の学習障害に関連することのあるビジョントレーニングについてアドバイスしております。

それで、このビジョントレーニングを、いわゆる視力回復商法と勘違いされて、

トレーニングで近視が治るのか?

と聞かれることがあります。


この問いについては、大阪市旭区にある竹内眼科様のこのブログ記事が的を得ていると思います。


近視治療について

近視治療2



医学的なことについては専門家にお任せすることとして、
それ以外の観点から補足いたしますが、

もし、軸性近視の眼軸を、何らかのトレーニングで短く出来、裸眼視力を回復させられるとしたら、
私はメガネ屋なんてやっていません。
絶対に、そちらを生業とします。
そのほうが、お客さんに感謝されるでしょうし、社会貢献につながるとも言えます。

当然、世のメガネ店経営者も同じことを考えるでしょうから、
現在では雨後のタケノコのようにうじゃうじゃと乱立しているメガネ店は、
きっと視力回復トレーニングのチェーン店として営業しているはずです。
視力回復一式¥13,200~追加料金なし、とか、そういったビジネスモデルが生まれているかもしれません。


そもそも、近視を治すことができるなら、お金に敏感な製薬会社、医療機器メーカーがそれを見逃すはずがありません。
そして、医は仁術とはいいますが、お医者もそうです。
当然ながら、保険収載されて、眼科医療として成立することになり、
放課後の眼科の待合室は小中学生で溢れかえることになるでしょう。
定期的に通院すると、毎回、再診料73点、屈折検査69点、屈折治療〇〇点、仮に70点くらいとすると、
それだけで診療報酬が2000円を超えます。
お医者は儲かり、患者は喜ぶ、win=winの関係が出来上がりますが、現実はそうはなっていません。
一応、とある超音波治療器が、昭和42年に、1回1点という保険適応を受けて、
眼科で「治療」と称する行為が行われていた時期があり、
私の同級生も、隣町にあった眼科に通っていましたが、
残念ながら、いつの間にか、通う患者も無くなり、お医者のほうも通えとは言わなくなって、
フェードアウトしていきました。
なぜフェードアウトしたのかは・・・・

まあ書くまでもありませんね。



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「異常無し」という診断

昨日の午前中のことです。
「図形の書き移しやボール遊びなどが苦手のようだ」
というお子様のビジョントレーニングの相談を受けたのですが、
4歳児ということで、
「まずは眼科に行って、斜視や弱視の可能性が無いか調べて貰ってください。」
とお伝えしました。

その午後、「眼科では異常無しと言われた」とのことで、
ビジョントレーニングのご予約をいただき、今日、来店されました。

裸眼視力は問題ないのですが、
オルタネイトカバーテストでは、かなり大きく外斜の動きをします。
カバー・アンカバーテストでは、斜視ではなく斜位の動きです。
まだ小さくて、偏光視標やプリズム分離を使った
自覚的な検査は無理そうだったので定量は調べていませんが、
カバーテストの動きからして10△以上の外斜位があると思われました。
少なくとも、ワース4灯テストで複視があることは確認できました。

うーん、眼科ではどんな検査をしたのかわかりませんが、
両眼視機能を獲得していく上で大切なこの年齢で、
この量の外斜位があれば、「異常無し」ということは無いと思うんですが・・・・


裸眼視力測って、ミドリン点眼して、オートレフで遠視が無いから「異常無し」
という程度だったのかと想像しますが、
少なくとも、カバーテストをすれば、外斜位は簡単に見つかるわけです。
もしかしたら、「外斜位はあるけど、外斜位なら問題ないでしょ」と判断した可能性もありますが、
この量の外斜位を放置するのはどうかと思うのですけどね。

現時点で手術の適応では無いと判断しても、定期的に観察とか、輻輳(寄り目)の訓練とか、
何らかの説明があってしかるべきだと思います。

一通りのビジョントレーニングの方法をレクチャーしましたが、
外斜位のケアはしておいた方がよいので、
本来は、小児眼科外来のある大学病院で相談を受けて貰いたいところですが、
掛かり付け医の紹介状が無いと見て貰えないので、
視能訓練士の在籍するはずの眼科医院で、
「外斜位の検査を希望」と、再度受診されるようにお伝えしました。


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ためしてガッテン「寄せ目」

昨日、NHKの「ためしてガッテン」で疲れ目特集をやっていました。
http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20170719/index.html

偶然、過日に、拙ブログでも「寄り目のはなし
を書いたところでタイムリーな内容でした。


番組では、確か60人中27人(23人だったかも?)が「寄せ目」が出来なかったとか。
「寄せ目」、正確には「輻輳(ふくそう)」といいます。
輻輳の苦手なかたは少なからずいらっしゃいますが、
うーん、無作為に選んだらそんな割合にはならないと思うんでけど・・・・
以前の「隠れ斜視」の特集で、日本人の半分が予備軍、という内容をやったので、
無理やり合わせてる感じがプンプンします。


そして、寄せ目の出来ないかたの頭部をMRIで撮影していました。
眼を瞑って融像(ゆうぞう・左右の網膜像を脳で融合する)を破ると、眼は安静位を向きます。
MRIを持ちださずとも、遮蔽板で片目を隠して動きを見ればわかるのですが・・・
番組でも行われていましたその方法は、「カバー・アンカバーテスト」というカバーテストの一種です。
遠見時なのか近見時なのかで判断は変わりますが、あの動きなら結構な量の外斜位があると思います。
反対の眼もカバー・アンカバーテストをやって、オルタネイト・カバーテストもやれば、
単なる外斜位なのか、間歇性の外斜視なのか定性がわかりますし、
プリズムで中和すれば定量がわかります。


輻輳は、緊張性、調節性、融像性、近接性の4つの種類がありますが、
主に、近くのものを見ようとするときに調節と縮瞳を伴って起こります。
外斜位があると、遠くを見ているときにも融像性の輻輳が起こりますので、
輻輳性眼精疲労、調節性眼精疲労を感じる可能性は高いです。


番組を見たかたとしては、
輻輳の出来ない60人中27人がすべて眼位が外を向いたかた、という印象を持たれたと思うのですが、
実際には、番組で紹介されたおひとり、もしくは、多くてもうおひとり居る程度だと思います。
斜位は日本人の半分にあるというのは間違いではないですが、その多くは軽微なものです。
輻輳に差し障りのあるほどの外斜位のかたの割合は人口比数%程度です。
よって、おひとりかもうおひとり以外のかたは、単純に輻輳が苦手なだけではないかと・・・。
この番組は、何かと大げさな表現が多いように強く感じます。

さて、外斜位による輻輳の無駄遣いであろうと、単に輻輳が苦手なだけであろうと、
輻輳力を鍛えることは大事なことです。

番組では、疲れ目の対策として、1時間に1分の割合で目を瞑る、
重い疲れ目には「プリズム眼鏡」と紹介していましたが、
輻輳力を強化して輻輳余力を獲得しておくことも眼精疲労対策になります。
→ 「寄り目のはなし


簡単で、短時間に実践できることなので、寄り目が苦手なかたは
是非やってみてください。


尚、番組のHPを見ると、
疲れ目の原因は「寄せ目」が出来ないことにあるようなニュアンスを受けますが、
正確には、前述の、外斜位による輻輳過多に由来する「輻輳性眼精疲労」と、
輻輳により喚起される「調節性眼精疲労」が原因です。


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寄り目のはなし

両方の目を内側に寄せることを「輻輳」と言います。
一般的には「寄り目」と呼ばれる動作です。

寄り目が出来るかどうかは結構大事なことでして、
出来ないよりは出来たほうが圧倒的に良いです。
圧倒的というか完全無欠的に良いです。

どれくらい寄り目が出来るかは、フォロプターという機械を使って測れますが、
そんな大げさなことをしなくても、輻輳近点を測ればある程度予測は付きます。
170623_1.jpg
170623_2.jpg

(お見苦しい画で申し訳ないです)

自分の指を目と目の間に近付けてきて、どこまで我慢して両眼で追えるか調べます。
私の場合はゼロセンチですが、普通は5~8センチ程度が標準的な輻輳近点です。

この輻輳力の検査は、融像幅の測定で米国式21項目検査にも含まれます。
モーガンの期待値(まあこのくらいなら標準という値)は、
遠方で19±4プリズムディオプトリー、近方で21±2プリズムディオプトリーです。
ただ私の経験では、日本人の場合近方はもうちょっと強くて25~6くらいが標準的かと感じています。

ちなみに私は遠方・近方ともに40△です。というよりも当店のフォロプターでは40△までしか測れません。
私の輻輳力が強いのは、トレーニングしたからです。
正確には、輻輳不全のかたに寄り目のトレーニングの仕方を教えているうちに、いつの間にか勝手に強くなったものです。


例えば、3△の外斜位があるかたの輻輳力がモーガンの期待値の最下限である15△だったら、
全輻輳力の3/15を遠見時に両眼視するために使わないといけません。
残りは12△で、これを輻輳余力といいます。
逆にモーガンの期待値の最上限の23△だったら、3/23で済み、輻輳余力は20△です。
要するに分母が大きくなるぶん、輻輳余力に余裕が出来、負担は少なくなるわけです。

輻輳余力が少ないと、近見時にさらに輻輳して視線を揃えるのが難しくなります。
結果、遠近感が低下して、行の読み飛ばしや重複して読んでしまったりということが起こりますし、
輻輳性の眼精疲労も起こしやすくなります。


寄り目のトレーニングは簡単です。
指でも鉛筆でも構わないので、手を伸ばした位置からゆっくりと目に近付けてきて
両眼の視線が外れないように我慢するだけです。
近付けては遠ざけてを繰り返します。
1回当たり30秒程度の短時間で良いので、日に何度か、毎日継続してやれば、
数週間で効果は現れると思います。


強度近視、中高年のかたは、特にゆっくりやってください。
早く動かすと、硝子体が撹拌され、後部硝子体剥離リスク可能性が増します。


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知育パズルでビジョントレーニング

お子様のご家族から、ビジョントレーニングの相談がありました。

以前にも書きましたが、ビジョントレーニングはご家庭でも出来ます


北出さんや飯田さんの著書ですと平易な言葉で解説もなされておりますので、
こういった書籍を購入すればご家庭でも効率的なトレーニングは可能です。

親御さんに知識が付いてきて、本格的に取り組みたいと思えば
WAVESのような、検査、トレーニングドリルも入手可能です。



そして、以前iPadを使った知育パズルを紹介いたしました。

久しぶりに検索してみたら、これが面白いと思いました。

170530_1.jpg

種類はたくさんありまして、
鳥や食べものなどのイラストを、シルエットに当てはめていくパズルです。
眼と指先の連動、空間認知など、ビジョントレーニングにうってつけです。

こういう知育パズルは、iPadだけではなく、アンドロイドでもあるはずです。
App storeや、playストアの検索窓に「知育パズル」と入力すれば、
いろいろと見つかりますので、是非ご活用ください。

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