こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

運転免許更新の準備はお早めに

運転免許の更新期限を3か月後に控えたご婦人から相談を受けました。


当ブログで何度も登場しているクロスシリンダーですが、

160128_1.jpg

お答えの反応がイマイチ良くないことと、結果にバラツキがありました。


クロスシリンダーというのは、網膜に最小錯乱円というものを置いて、
その明瞭度の近いで乱視軸、乱視度数を調べて行くものです。
軸度を例にすれば、最初は10度、次は5度、可能なら2.5度、さらにその半分と、
徐々に「追い込んでいく」ものです。


これの反応が良くない、結果にバラツキがあるというのは、
クロスシリンダーの反転前後で変化を感じにくいという状態であり、
矯正視力があまり良くないときに起こりやすいです。

それでも、同じことを何度も繰り返して、
再現性のある結果は求めることができましたので、
確信を持って完全矯正値を得ることはできました。


しかし、矯正視力は当店の視力表で0.7が何とか見える程度で、
視力表によっては0.7を切るかもしれない、という状況でした。

眼科で、真中に近いところに白内障がある、という話を聞いているとのことで、
レチノスコープを使って網膜反射を見ると、確かに網膜反射が弱いようです。
それ以外には、眼の疾病に関しては何も言われていないということでした。


このくらいの矯正視力のときは、
「このメガネで更新は問題ないですから、安心して言ってきてください。」
とは言い切るのが難しいです。

「白内障の手術を受けた方が良いですか?」
と問われましたが、
「はい。」
とも言いにくいのが手術です。
現在は、リスクは極めて低い術式とはいえ、全くのゼロではないので、
これもYESと言い切るのは難しいです。



安易に、「このメガネで大丈夫」と言い切って作ってお渡しして、
それで通れば良いのですが、
もし通らなかった場合、現在3カ月の更新期限までの期間が、最長で2カ月になってしまいます。
手術の予約をして実際に受けられる時期は、
眼科によって違うでしょうが、評判の良い眼科では手術待ちが数カ月もあると聞きます。

このあたりの決断は非常に難しいです。
私に出来得る限りのアドバイスをさせて頂きましたが、
最終的な判断は、お客様に委ねるしかありません。

免許更新の準備は、お早めにしておいたほうが安心です。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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不同視(?)の相談

自分は不同視ではないか?
という相談の電話がありました。
電話の向こうから、小さな子供さんが叫ぶ声が聞こえていましたので、
30代あたりの男性だと思います。


右目が0.2で左目が1.2
小さい時にビリヤードのボールが目に当たり、そのころから右目が見えにくくなった



ということらしいです。

まず、不同視は、左右眼の視力に差があるということではありません。
左右眼の屈折度数に差があるものを不同視と呼びます。

極端な例ですが、
Rv=0.5(1.2*Sph-1.00D)
Lv=0.5(1.2*Sph+1.00D)

裸眼視力は左右共に0.5、矯正視力は1.2で視力に差が無くとも、
屈折度数が右目が1Dの近視、左が1Dの遠視があって、これは2Dの不同視です。

Rv=0.3(0.3*Sph±0.00D)
LV=1.5(1.5*Sph±0.00D)

n.c(Not Correct)と記載することもありますが、矯正不能という意味です。
片目が何らかの原因(怪我・病気・弱視など)で視力が弱くても、
矯正度数に差がなければ不同視とは言いません。


ですので、左右の視力に差があっても、必ずしも不同視という事ではありません。


ビリヤードのボールが当たったことで、何らかの外傷を受けたのかもしれませんし、
偶然、その頃から片目だけが屈折異常を起こしたのかもしれません。
外傷がきっかけで屈折異常が起こったらしい、という事例も過去に経験はあります。


眼科では、両眼を0.7くらいに言われたんですけど、
そちらではどう言う風に対処しますか?



ということですが、
両眼を0.7にするというのは、おそらく聞き間違いか、勘違いかと思います。
視力の良いほうの眼をあえて見えにくくすることに、何のベネフィットも見いだせないからです。

当店の方針としては、
可能な限り、両眼の視力を引き出すような矯正を選びます。
両眼ともに完全矯正値が理想ですが、場合によっては無理なこともありますので、
両眼完全矯正値から調節バランスを取った度数に雲霧することになります。
左右差が大きくてそれも無理な場合は、
小さな差から始めて、徐々に差を大きくしながら調節バランスを取れるような方向にしていきたいです。



ただ、こういう電話相談は、相談者の屈折状態がまったくわからない以上、
一般論をお話しするだけに留まります。
個別のご相談には全く当て嵌まらない可能性もありますので、結局は、
一度見てみないとわかりません
というご返答しか出来ないわけです。


尚、当店はメガネ小売店ですので、
診断などを目的とした行為は行っておりません。
あくまでもメガネをお作りする目的で、屈折検査のお手伝いをするだけです。
お客様とご相談の上、装用度数を決めるお手伝いとアドバイスをして、
最終的にはお客様に判断していただく形となります。


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輻輳(寄り目・寄せ目・内寄せ)

前回に続いて輻輳(ふくそう・寄り目、寄せ目、内寄せ)の話。

近くのものをみようとするとき、輻輳とともに、調節縮瞳(しゅくどう・ひとみが縮まる)が起きます。
これらは密接に関係していて、近見反応といいます。

それを踏まえまして、輻輳には4つの種類があると書きましたが・・・

・緊張性輻輳
第一眼位(水平方向・正面を向いた状態)で、平行眼位を維持しているときの内寄せ。
内直筋の緊張によるもので、覚醒時には常に存在し、睡眠時にはありません。

・調節性輻輳
調節に伴う内寄せ。
調節と内寄せとは近見反応として相伴うものですが多少の過不足はあります。

・融像性輻輳
融像に伴う内寄せ。
調節性輻輳は、同じ人でも必ずしも一定していないため、その過不足を調整するために融像性輻輳が必要となります。

・近接性輻輳
物体が近くにあるという感覚によって起こる内寄せ。



隠れ斜視などといわれる、外斜位や間歇性外斜視では、
第一眼位を維持するために、内直筋を収縮させ、平行眼位を保とうとします。
このときに起こる内寄せは、緊張性輻輳と融像性輻輳です。
近くのものを見るときには、これに調節性輻輳と近接性輻輳が加わります。


目を空けている間は、特に内直筋が頑張っています。
目を瞑って休ませるのはもちろん、
遠くを見たり近くを見たりするストレッチ、眼球を上下左右に大きく動かすストレッチなどで、
休ませてあげましょう。

尚、近視のかた、中高年のかたは、硝子体の撹拌により後部硝子体剥離を誘発する可能性があるので、
ゆっくりと動かしましょう。



さて、現在、割と普及しているこんな視力表があります。

170721_1.jpg

眼前の1m程度のところに置かれる、黒っぽい色をした省スペース検眼機というものです。
画面にはレンズが置かれ、光学的には5m視力表に準ずることになっていますが、
画面の枠、筺体が融像刺激となり近接性輻輳が喚起される恐れがあります。
また、この種類の視力表は視標の背景が黒のことが多く、これも調節の喚起に繋がります。
調節と輻輳は連動していますので、眼位や屈折度数に影響します。

より正確な検査を求めるなら、省スペース検眼機や、3m視力表で検査をすることをやめるべきです。
省スペース検眼機は論外ですが、(騙されて買った私が言うので間違いないです)
3mのスペースがあれば、ミラー反転で5mにできるはず。
ユーザーのために、検査距離はしっかり5mを確保するべきだと思います。


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不等像視の相談

黄斑前膜症(黄斑上膜症)の手術をして、不等像が出たというかたから、
どういうメガネが作れるのか?という問い合わせの電話がありました。

黄斑上膜症がどういう病気かは、
検索していただければ専門家による詳しい情報が出てきますので当ブログでは割愛しますが、
黄斑上膜症の症状のひとつに変視症(ものが歪んで見える)や大視症(ものが大きく見える)があります。
変視症は網膜の皺で起こり、大視症は網膜の肥厚化で起こるものと思われます。

この大視症により、左右眼で網膜像の違いが発生し、不等像視を起こします。

サイズレンズといって、網膜像の大きさを変化させるレンズは理論上は存在します。
レンズのカーブと厚みを複雑な計算によって調整することで、網膜像の大きさを変えるものですが、
軸性と屈折性の屈折異常で像の大きさの変化の仕方も変わりますし、
実際は、あまり現実的なレンズとも言えません。
かなり厚く重くなる可能性もあります。

お電話の内容では、
3.5%の不等像が発生し、両眼視は出来るけれど眼精疲労がひどいという状況のようですが、
3.5%なら、屈折異常を利用して少し減らすことが出来れば、自覚症状は少しは改善するかもしれません。
が、専門知識の無い一般のかたに、電話で伝えることはほぼ無理です。
ましてや、両眼が今現在どういう屈折状態で、年齢、過去の眼鏡履歴などなど、
余りに情報が少な過ぎて、お答えすることも難しいです。


後から気付いたのですが、
この電話の主は、ところどころ専門用語も使い、声もお若かかったので、
もしかしたら眼科のスタッフが患者を装って掛けてきたのかもしれません。

そうだったら、「○○病院眼科の○○ですが」と名乗っていただけた方が、
単刀直入にお話しできますので、できましたら、身分を明かしてご相談ください。
別にお名前で無くても、「看護師」「視能訓練士」「眼科診療助手」など役職でも良いです。

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近視の進行は抑えられるのか?

「これ以上、目が悪くならないようなメガネが欲しい」と相談を受けました。

「目が悪い」という表現はいかがなものかと思いますので、正確にしますと、
「これ以上、近視が進行しないようなメガネが欲しい」
と言い換えてみます。

以前にも記していますが
→ http://optpal.blog.fc2.com/blog-entry-505.html
近視は低矯正のほうが進行を抑制するという所先生の仮説は、
その後の臨床試験の結果で信頼性は揺らいでいます。
最近では、「低矯正は近視進行のトリガーになる」との説すら浮上しています。


したがって、低矯正にすれば良いというものでも無さそうですし、
レンズの下の部分の度数を雲霧して(凸レンズを付加して)調節を助けるタイプのレンズ、
ファンクションレンズとか、調節アシストレンズと言われているもので、
具体的な商品名としては、リラクシー、リマーク、リラクサスなどが該当しますが、
これらも同じ考えをすれば、近視抑制効果は期待できないことになりそうです。

調節を節約して、調節性眼精疲労の軽減には繋がるかもしれませんが、
それと近視抑制効果は別の話です。


相談の回答としては、
結局のところ「よくわかりません」と成らざるを得ないのですが、
なるべく目に負担の少ないメガネということになるのだろうと思います。


眼位の異常があり、輻輳性眼精疲労を来しているのならその矯正、
ヘリングの等量神経支配の法則に則った左右の調節バランスの均衡、
過矯正は調節性眼精疲労の原因に繋がりますし、
低矯正過ぎても良くないのは前述のとおりです。


要するに、可能な限り快適に装用できるメガネということですね。
言葉にするのは簡単ですが、これがなかなか難しい・・・
引退するまで、毎日が勉強です。


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