こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

玉型加工

レンズメーカーによる玉型加工というものがありまして、
型取り器(フレームトレーサー)で玉型データを計測し、インターネット経由でメーカーに送信すると、
フレームの形に削られて送られてくるというものです。

ただ、仕上がりサイズが正確では無いことが多いので、
当店ではほとんどすることはありません。

凸レンズの場合、玉型データを送信することでレンズを薄く作ることができますので、
もちろんこのシステムを利用はしますが、削らずに送って貰います。(アンカット注文)
薄く作られた丸い生地(乱視の方向によっては楕円)のまま届きますので
それを自店の玉摺機で削ります。


例外として、玉型加工をしないといけないのが、
HOYAというメーカーの混合乱視の度数を注文するときと、
近用部がプラス度数になる弱い近視の遠近両用の場合です。
効果はやや少ないとはいえ、これらの度数でも薄型加工は有効です。
それなのに、なぜか、HOYAでは、この度数のアンカット薄型加工の注文が出来ません。
カット指定をすると受け付けてくれるので「やむを得ず」玉型注文をすることになります。

171220_1.jpg

HELPというのは、「HOYA EDGE なんちゃらかんちゃら」の略だったと思いますが
薄型加工のことです。



結果はこの通り。
171220_2.jpg


171220_3.jpg



合い口に隙間が空いています。
つまりレンズの周長が長いという事です。
このくらいの誤差は当たり前で、酷い時は2mmほど空く事があります。

幸い、この手の度数だとレンズの厚みが薄いので、手摺りが可能ですが、
これが有る程度のマイナス度数のレンズだと、小ヤゲンの段差を削ってしまわないといけなくなるので
見た目の問題が起こります。
よって、マイナス度数では絶対に玉型加工はしません。



HOYAの担当者が、ときどき、このブログを見ているようなので
この場を借りて業務連絡させていただきます。


MIXや弱度近視の累進のアンカットMETS受けるようにしろよな!



金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

テーマ:☆北陸(富山・石川・福井)の情報☆ - ジャンル:地域情報

ガラスの累進レンズ事情

最近はガラスレンズよりもプラスチックレンズのほうが圧倒的に多いわけですが、
今でも一定の需要はありますので、ガラスのレンズも入手は可能です。
ただし、累進レンズ、いわゆる境目の無い累進レンズは種類が非常に少なく、
また最近では新製品の投入が行われず、古い設計のまま販売が継続されています。

ガラスで累進レンズを作って欲しい、というお客様がいらっしゃいましたので、
いろいろ調べた結果、比較的新しい設計のHOYAのものを選びました。
価格的にも他社の物に比べて安かったというのも選択理由のひとつです。

171208_1.jpg

さて、日本のメーカーであるHOYAですが、
実はレンズは国産とは限らず、タイランドやハンガリーにある自社工場でも作っています。
現在はガラスのレンズはすべてハンガリー製です。

171208_2.jpg

3日の昼過ぎに注文したレンズが5日目に入荷しました。
昨日、大阪から当店に向け発送されたようですので、6日には日本に到着したものと思われます。

ガラスの累進レンズは、前面だけを成型したセミ品を在庫して、
注文が入ると後面だけ研磨してコーティングするという手順になります。
日本時間で考えると、もう4日には工場を出て、陸上便で空港に向かい5日あたりに出国、
6日に日本に到着というくらいでしょうか。

調べてみたら、ハンガリーと日本の間には直行便が無いので、
どこかで乗り継ぎか、陸上便で他国の空港に運ぶかしないといけないようです。

以前は早くても1週間、遅いと10日ほど掛かっていたので、もの凄い納期短縮ですが、
こうした運送費を使ってでも、国内生産よりもハンガリーで製造したほうが
コストが掛からないという判断なのでしょうね。

世界シェアNo2のワールドワイドな会社ですから、
一度に輸送する枚数も多いので、1組当たりのコストさほど掛からないということですかね。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

テーマ:☆北陸(富山・石川・福井)の情報☆ - ジャンル:地域情報

20プリズム

脳挫傷がきっかけで複視を訴えるようになったかたから相談を受けました。
もちろん、脳神経科、眼科などで治療を受けておられます。


眼科では、プリズムがどうとか言っていたそうですが、
結局何にもせずに「様子見」という名の放置です。

で、当店に相談に来られたのですが・・・・


外眼筋の麻痺性の斜視は、遠見時、近見時以外にも、
側方や上下、斜め方向に視線をズラしてもプリズム量が変わることがあるため、
すべての状況下で複視が消えるわけではないことをご理解いただいて、
第一眼位(水平に遠方視するときの眼位)で複視を消せるような度数があるかを調べました。

R=Sph0.00D Cyl-0.75D Ax130 18△B.out
L=Sph+1.25D Cyl-1.50D Ax85 2△B.up


で、複視が消えました。

外斜位と違って、内斜視の場合は、プリズムを全量入れないと複視が消えないことが多いです。
人の眼は、輻輳(寄り目)は得意ですが、開散は苦手ですので。


複視が消える度数が見つかっても、まだ問題が残ります。
これだけ量の多いプリズムでは装用感の問題が出てきます。
以前も書いていますが、直径38mmのテストレンズと、完成したメガネとは見え方に違いが出ます。
しかも、6△のプリズム3枚と、2△のプリズム1枚を重ねて18△B.out 2△B.upを作っています。
これも1枚もののメガネレンズとは違います。
一応、装用は大丈夫のようです。
プリズムの違和感よりも、複視が消える快適感のほうが圧倒的に高いでしょうから、
そうなることが多いです。

そして、もうひとつの問題。
このプリズムを作ってくれるレンズメーカーがあるかどうか。
多くのメーカーのレンズ製作範囲表では、製作出来るプリズム量に制限があります。

171028_3.jpg

3△~4△くらいが多いのですが、
一部のメーカーは、製作範囲外でも応じてくれることがあります。

もし足りなければ、プリズムレンズにさらにフレネル膜プリズムを貼るという方法もあるのですが、
フレネル膜は解像度も落ちますし、汚れたり傷でくすんだりしやすいので、
1枚レンズで出来るほうが、(厚みの問題はあるにしても)有利です。

アチコチの特注窓口で交渉の結果、
やっと出来るレンズが見つかりました。

ただし、左目の混合乱視は、8△B.out 1△B.upが限界で、外径も50mmまでということ。
右目のレンズなら10△B.out 1△B.downが出来るということで、
左右のプリズム量は変わるものの、何とか18△B.out 2△の上下プリズムを得ることができました。

まあ、これだけのプリズムがあると、レンズは厚くなります。
強度近視用のウスカルフレームを使ってもこうなります。

171028_4.jpg


複視は必ずしもプリズムで解消できるとは限りませんし、
見る方向によってもプリズム量が変わることがあるので、
常に解消できるわけでもありません。
ただ、第一眼位だけでも複視を解消できるだけで、快適さは全然違ってきます。

患者さんから複視の訴えがあって、プリズムでどうたらこうたら(出来るかもしれない)と言っておきながら
検査すらしない病院っていったい何なんでしょうか。
実はこのような事例が過去何度かあって、そのたびにブログ記事を書いているのですが、
余り感情的に書くとよろしくない、という判断でボツにしてきました。

余りに多いので、今回は、内容をややソフトに意識して投稿することにしました。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

テーマ:☆北陸(富山・石川・福井)の情報☆ - ジャンル:地域情報

薄型加工と玉型加工

遠視や遠視性乱視の遠用メガネや近用メガネの場合は、
外径指定、あるいは乱視の方向によっては、フレームの形状に合わせた薄型加工をすれば、
レンズの余計な厚みが無くなり、薄く軽く仕上がります。


累進レンズの場合は、
例えば
R=Sph-0.50D ADD2.25D
L=Sph0.00 Cyl-0.75D Ax90 ADD2.25D

というような、弱い近視、あるいは近視性乱視でも、薄型加工の効果はあります。


インターネットを経由して厚みをシミュレーションしてみました。

170929_2.jpg

右のレンズで0.2mmと0.4g、左のレンズで0.3mmと0.5g、それぞれ薄型化、軽量化できます。

ところが、
日本を代表する某メーカーでは、これを注文する場合、玉型加工じゃないと注文できません。
そして、送られてくる玉型は、酷い場合は外周で3mm程度大きいものが送られてきます。
手摺りで修正できる形状のものならまだ良いですが、
厚みによってはヤゲンの形状により (→ヤゲン
手摺りをするのが難しい場合があります。

万が一、小さくてスカスカするようなサイズが届いたら修正のし様がありません。
ミゾ輪などをはめて誤魔化すことはできますが、
お客様に不良品を納品することになるのでそれは無理な話です。


玉型加工を始めた時期には、「0.05mmの精度」とか「必要なものはピンセットとドライバーだけ」
などという謳い文句でしたが、
レンズ素材の多様化が進んでからは、サイズのムラが大きくなって、
とても玉型加工を行う気にはなれません。

現在は、薄型加工を「アンカット」状態で送ってもらって、
自店の加工機で玉型にカットしています。


ところが、上記のように、某メーカーではアンカットで受注が出来ないために
別のメーカーに注文せざると得ません。


こういった、薄型加工の効果のあるマイナス度数は結構受注しますし、
アンカットで注文して自店加工する小売店も多いはずです。

どういう理屈で注文を受けないのかは存じませんが、
「販売機会の損失」になっているんではないですかね、某メーカーさん?


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

テーマ:☆北陸(富山・石川・福井)の情報☆ - ジャンル:地域情報

偏光フィルター

カメラのレンズに取り付けるフィルターに、
サングラスでもお馴染みの「偏光」を使ったフィルターがあります。


効果は
170909_1.jpg
床面の反射が消えたり
170909_2.jpg


170909_3.jpg
窓に映る像が消えたり
170909_4.jpg

適当な場所が近くに無いので割愛しますが、水面の反射が消えたり、
と、メガネレンズ・サングラスの偏光と同じような働きをします。

違いは、メガネレンズに使われる偏光は「直線偏光」というもので、
カメラに使われる偏光は「直線偏光」と「円偏光」の2種類があります。
オートフォーカスカメラに対応するのは「円偏光」のほうなので、
当店のカメラに付いているフィルターは「円偏光」のほうです。


直線偏光と円偏光の違いは何だ?と聞かれますと、
理数系が苦手の文系脳なので、正直良くわかりません。^_^;

直線偏光に関しては理解はしておりますが、
円偏光やら楕円偏光やら、Wikipediaの解説を読んでも意味不明なほど物理系は苦手としております。


それはさておき、
メガネレンズと同じような働きとしたのは、
メガネとカメラでは偏光の使いかたが違うからです。

メガネの場合、偏光子が電場の水平方向成分を吸収して、
垂直方向成分のみを持った直線偏光を得ています。
カメラの場合はフィルターを回転させて、任意の方向の成分のみを透過させて偏光を得ることができます。

例えば、上のショーウインドに映ったPOPカードの反射を消すには
メガネの場合、90度に傾けた時がもっともよく吸収します。
170909_5.jpg
170909_6.jpg

回転可能な偏光フィルターをメガネで実現するとしたら・・・
真円の丸メガネのネジを緩めておいて回転させる方法では、乱視があったり累進レンズだとその手は使えません。
複式跳ね上げの真円の丸メガネで、跳ね上げるほうに回転させられるように加工した度無しの偏光レンズを入れるしかないですが
現実的では無いです。
まあ、そういう機能が必要かどうかは別物ですけれど。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

テーマ:☆北陸(富山・石川・福井)の情報☆ - ジャンル:地域情報

次のページ

FC2Ad