こちら金沢市のメガネ店OptPal(オプトパル)です

新しい累進レンズ

新しい累進レンズを試してみました。

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以前、大人の事情というエントリーで書いた

HOYALUX Synchro(ホヤラックス シンクロ)というレンズです。
両面シンクロ累進設計という名前ですが、累進面は内面にある内面設計になります。

内面累進設計は、SEIKO社が特許を保有しており、他社が扱う場合は特許料を支払わないといけません。

HOYAは特許料を払いたくないので、
累進構造の縦の要素を外面に、横の要素を内面にした両面複合設計を独自に開発しました。
その時のアピールポイントは、
内面累進では累進帯の実質長が長くなり眼球回旋角が多くなるため近方視がしにくい、
累進の縦の要素を外面に置き、近方視をしやすくした両面複合累進の優位性を大きくアピールしました。

ところが、業界再編で、SEIKOのメガネ部門がHOYAに合併されました。
そうすると今度はHOYAは特許料を払わないで済むばかりか、受け取る側になりました。
すると節操も無く内面累進レンズに手を付け出しました。
そして、そろそろほとぼりが冷めた頃合いと見たのか、

一転して内面累進レンズを発売することになりました。

とは言っても、内面累進であることを極力イメージされないように
両面シンクロ累進設計というちょっと良く分からない呼び方で煙に巻いております。


とまあ、いろいろな事情があるわけですが、肝心なのはレンズの性能と価格です。


レンズ自体は非常に良く出来ていると思います。
遠用部、中心の見え方もシャープですし、側方のボヤケも少ないです。
やはりSEIKOのパシュートCV-Xと良く似たレンズに仕上がっています。

足元の浮き上がりやボヤケもかなり少ないです。
この浮き上がりはパシュートCV-Xの方が少ないかもしれませんが、
手元の見易さはこのSynchroのほうが良いです。


メーカーも頑張った納入価格を出して来てくれたので、
当店も頑張った販売価格を設定しました。
特に初めて累進レンズをお掛けになる方には、慣れやすく使いやすいのではないかと思います。


金沢市西念4丁目19-26 プレイヤード102 OptPal(オプトパル)

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トライアルレンズ

通常、メガネの装用度数を決定する際には、「装用テスト」を行います。
「トライアルレンズ」というもので体験していただき、
その結果を踏まえて処方値を決めるという作業です。

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しかし、現在のメーカーの上位クラスの累進レンズには、トライアルレンズそのものがありません。
度数、頂間距離、様々な角度などお客様一人一人のデータを考慮して完全オーダーメードになるので、
(「インディビジュアル・レンズ」と呼ばれます)
汎用的なトライアルレンズは作りようがないからです。


本来なら、お客様に体感していただいて、価格などもご説明した上で、
ご納得いただければ販売ということになるのですが、
トライアルレンズが存在しない以上、その装用テストというステップを踏むことができません。


累進レンズは(価格差ほどの性能差があるかは別として)一般的には高額なレンズの方が性能は良いです。
当然、足元の浮き上がりや周辺部のボケなどといったクレームが減少する可能性はあります。
「お客様に良いものをお勧めしたい」という気持ちもありますし、
クレームが少ないということは、当方にとっても自分勝手な話ですが都合が良いという部分もあります。

しかし、事前に体感できないものに、高い代金を支払っていただくのは忍びないとも思いますし、
そこまで説得力を持ってお客様にお勧めする自信もありません。

今後、販売される新製品の累進レンズには、トライアルレンズがない、というパターンが多くなると思います。
また、高額な累進レンズの場合、トライアルレンズも高額なので、
用意するのも経済的には大変になります。
そもそも、インディビジュアルでないレンズにもトライアルレンズが用意されていないものもあります。

トライアルレンズは直径が約38mmの円形のものが多いですが、
実際に40数ミリから50数ミリあるフレームに組み付けた場合とは見え方が違いますし、
トライアルレンズのように、球面レンズ、円柱レンズ、
場合によってはプリズムレンズ、累進レンズと数枚重ねて装用することは、1枚もののレンズとはまた違いますので、
厳密に言うと、トライアルレンズがあっても、実体験しているとは言いにくい面もあるのですが・・・・
などと書くと身も蓋も無いのですが。^_^;

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幸い、自分が老眼になって、累進レンズを自分の眼で体験できるようになりました。
掛け比べると、レンズごとの癖というか特性が違っていることがわかります。
同じ銘柄でも、累進帯の長さが違うだけで別物にもなります。

その経験則から、お客様の個別の条件にあった累進レンズをご提案できるようにはしておりますが、
一部、トライアルレンズの無い累進レンズを販売しているのは心苦しい部分もあるわけです。

そのあたりは信用していただくしかない、というのがこちらの勝手な都合なのですが、
胡散臭いメガネ屋の胡散臭いオッサンを信用しろというのが無茶なのですけれども。 ^_^;


現在、以前に紹介した「HOYALUX Synchro」というレンズを自分用に発注しました。
価格と性能のバランスが取れていそうなレンズなので期待しています。


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●面累進

境目の無い遠近両用レンズというのは、
簡単に言うと、遠用レンズの下方に、累進的に近用度数を加えていく構造です。

ruisinlens.gif

この累進構造をどうやって設けるかで、
「外面累進」「内面累進」「両面累進」などと分類されます。

まさに文字通りで、レンズの外面だけに設けると外面累進、
内面だけに設けると内面累進、両面を使うと両面累進というわけです。
両面累進にも種類があります。
HOYAが特許を持っている「両面複合累進」というのは、累進構造の横方向の要素を内面に、
縦方向の要素を外面に設けています。
もうひとつは、累進構造を単純に両面に分けるものです。

累進構造を内面に設けると、レンズの厚みの分だけ、眼に近づきますので視野が広がります。
反面、縦方向にも広がるというのは、累進構造が長くなって眼球回旋角が大きくなるということになります。
度数変化が穏やかになり揺れが軽減されるという利点もありますが、
近方視の際に下方回旋量が増えてしまうという欠点もあります。

そこでHOYAは両面複合という方式を採用したわけです。
もっとも、内面累進で下方回旋が増えるなら、
そのぶん累進帯長を短くすれば下方回旋は減らせるのですけれど。


個人的には、累進構造がどっちの面にあるかよりも、
収差補正がキチンと成されているかのほうが気になります。
収差補正も、外面だけ、内面だけ、両面で補正という種類があります。

この収差補正で、遠用部の周辺のボヤケ感や
累進部の横方向の視野が大きく変わってくるわけです。

レンズの価格差は、この収差補正によるところが大きくて、
高度な収差補正のために、ソフトウエアの開発費や、
より精密に研磨するための製造コストが掛かっていたりするわけです。


それにしても、最近の各メーカーのハイエンドのレンズは高過ぎ、と思うのですが、
今から思えば、私がこの業界に入った頃、30余年ほど前ですが、
当時の累進レンズもかなり馬鹿高かった記憶があります。

今はお安いレンズの選択肢もありますが、
あの頃は、累進レンズというとフランスのエシロール(当時はエッセルと呼ばれていたはず)社が製造し
HOYAが販売する「バリラックス」というレンズしか選択肢が無くて、
もの凄く高い価格だったと記憶しています。
その後、AO(アメリカンオプチカル)の累進レンズが出て、
(セイコーが販売していたかも?)
さらにそのあと日本のメーカーが累進レンズを発売したんじゃなかったかと思います。
ニコンがウルトラビュー、セイコーがP1、HOYAがV3だったかな?
競合品が出てからは市場原理が働いて価格も下がって行きました。


と、話は脱線しましたが、
内面累進だから外面累進よりも良い、とか、
両面累進だから内面累進よりも良い、とは必ずしも言えるものではありません。
実際に、安いけどあんまり収差補正されてないような「両面累進」もありますし、
一般的な外面累進よりも手を抜いた作りの安い「内面累進」もあります。


私としては、究極的には、累進面がどこにあるかということよりも、
装用度数のほうが快適さを左右すると思っています。
正しい乱視の矯正、必要ならば眼位の矯正、左右の調節バランスが取れて、
必要な明視域を確保できる近用加入度数を選択することがより重要でないかと考えます。

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ブログ記事1000件目

開店間も無い3年前の6月初旬に始めたこのブログも、
今回でちょうど1000件を数えます。

どうでも良い話を取り留めも無く書き綴っていることが大半ですが、
たまには、私のメシノタネに抵触しない程度に重要な情報も含まれてはいます。

その重要な情報が、どうでも良い話によって埋没されてしまうのも勿体ないので、
ブログ記事を書き直して、ホームページに残しておきたいと思うのですが、
それを探しだすのが難しいほど、記事の数が増えてしまいました。 ^_^;

などと、この記念すべき1000件目の記事も、どうでも良い内容になってしまいました。



で、ここでお知らせです。

HOYAが、節操も無く次々と販売してきた累進レンズを整理し、
硝種を絞って売りだすことにしたようで、
LSVとかMSVなどと細かくグレード分けされていた
インディビジュアルでは無い「両面複合累進設計」のレンズを
「HOYALUX Wellna」に統合しました。
それを記念して11月末まで、お買い上げの皆さまに、
片岡鶴太郎さんプロデュースのトートバッグを「もれなく」プレゼントという企画があります。

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このWellnaというレンズ、非常に優れた見え方をしたLSVの上位版に当たり
「プレミアム」というグレードのレンズになります。
特に、初めてで加入度数の強め、以前なら「慣れにくい」と思われたかたにもお使いいただき易い、
非常に揺れや足元の浮き上がりを感じにくい優れたレンズです。

ただ、お値段もそれなりにしまして、
屈折率1.60のもので1組4万円前後、屈折率1.74のもので5万5千円前後と、
少々ふざけた価格のするレンズであります。

しかも、さらにその上にはインディビジュアル設計の「エクセレント」なるグレードがあって、
とても馬鹿ばかしいとしか言いようがない価格設定のレンズすら存在すので、
そんなレンズ必要?などと私なぞは思うのですけれど・・・・・


ちなみに私は普段、「プレミアム」「エクセレント」グレードの約半分の価格のレンズを使用しています。
私の眼にはこれでじゅうぶんです。

などと書くと、このWellna、当店では売れないかもしれませんね。 ^_^;


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大人の事情

最近、あまりメガネの話題を書いてないような気がしますので
ちょっとレンズの大人の事情について記してみたいと思います。
あくまでも私の雑感ですので、眉に唾を付けてご覧ください。(笑


累進レンズには、累進構造を、大雑把に言って、外面のみ、内面のみ、あるいは両面に分けて構成します。

このうち、内面累進設計は、SEIKO社が特許を保有しており、
NIKONや東海光学などは特許料をSEIKOに支払って内面累進レンズを発売しています。

HOYAは特許料を払いたくないので、
累進構造の縦の要素を外面に、横の要素を内面にした両面複合設計を独自に開発しました。
その時のアピールポイントが、
内面累進では累進帯の実質長が長くなり
眼球回旋角が多くなるため近方視がしにくい

というもので、それで、累進の縦の要素を外面に持っていく
両面複合累進の優位性を大きくアピールしました。


ところが、業界再編で、SEIKOのメガネ部門がHOYAに合併されました。
そうすると今度はHOYAは特許料を払わないで済むばかりか、受け取る側になりました。


すると、節操も無く今度は立場を変えて、内面累進レンズを販売するようになりました。
今のところ、ホームページに乗っていない硝種を「OEM」でのみ供給していますが、
(ほとぼりが冷めた頃と思ったか?)
近いうちに堂々とラインナップに乗るはずです。
ただし、内面累進設計とは呼ばずに、両面シンクロ設計と、
煙に巻いたような表現をしていますが。

どうやら、SEIKOのCV-Xに相当する内面累進レンズです。
相当するというか、ほぼ同じものと言って良いはずです。

このCV-Xというレンズ、非常に良くできたレンズですので、
HOYAブランドの新しいレンズ「HOYALUX Synchro(仮称)」も良いレンズになると思います。
もしかしたら、本家よりも少し安い価格設定になるかもしれませんので、
そうしたら助かります。

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